OTPだけが知るディープなメカニクスの世界
- 一体に魂を捧げたOTPたちの“チャンピオン別ディープテクニック”を総まとめ。
- 元プロによる解説動画をもとに、17体分のマニアックなメカニクスを網羅。
- ジンの4発目をずっとキープする小技や、カミールでインセクする禁断テクなどを解説。
OTP(One Trick Pony)――それは、リーグ・オブ・レジェンドの世界における究極の専門家を表す言葉だ。
本来は「一芸しかできない者」というネガティブな意味合いを持つ表現だが、LoLの世界では、一体のチャンピオンを完全に極め抜いた達人への敬意と畏怖を込めた称号となっている。
彼らは、一般のプレイヤーが知り得ないフレーム単位の入力技術や隠された挙動の仕組みに精通し、チャンピオンの潜在能力を、想像を超える領域にまで引き出してみせる。
この卓越したOTPたちの秘密の知識を、元プロプレイヤーでありコーチでもあるCoach Rogue氏が集約したのが、動画『21 More Champion Mechanics ONLY 1 Tricks Could Know』だ。
本稿では、その内容を日本語で体系的に解説し、OTPだけが知る超高度なメカニクスの世界へ読者を案内する。
ゼド
影の位置から2本の手裏剣を同時発射できるテクニック
ゼドは、Wの影の位置からQを2本同時に飛ばすことができる。
これは「W→Q→W」の順にスキルを使うことで“グリッチ状態”をチャージし、WWを素早く入力することで実現する。
この状態で「W→W→Q」を発動すると、2本のQがWの影の位置から同時に発射されるため、
遠距離から2本命中=Q2発分のダメージを与えることが可能になる。
このグリッチはベース内で歩きながら簡単に仕込めるため、コストもかからず試合開始時から準備できる。
アカリ
フラッシュでパッシブを即座に発動するテクニック
アカリのパッシブは、スキルを当てたあとに円の外に出てから再び戻ることで発動するが、
AA(通常攻撃)のモーション中にフラッシュで円の外へ移動すると、
出た瞬間にパッシブが発動し、そのままフラッシュ後のAAで即座にダメージを入れられる。
このテクニックを使えば、難しい位置でもパッシブを“瞬時に”発動できるうえに、
AAによる追撃を安全な距離から叩き込むことができる。
相手の意表を突けるうえに、パッシブのダメージを確実に通すための強力な手段となる。
ジン
スキルでリロードタイマーをリセットし、強力な4発目を長くキープ
ジンは攻撃しないまま数秒経過すると自動でリロードが始まってしまうが、
リロード直前にスキルを使うことで、そのリロードタイマーをリセットすることができる。
たとえば、Eを地面に設置するだけでもタイマーはリセットされるため、
4発目をキープしたままマップを歩き回り、敵との遭遇に備えることができる。
4発目は強力なバーストダメージを持つため、
これを意図的に長く保持できるのは、奇襲やトレードで非常に有利に働く。
ナミ
自分にWを使うことで、安全かつ遠距離からポークできる
よく知られたテクニックだが、ナミのWは、直接敵をターゲットするよりも、自分に使ってバウンドさせたほうがわずかに射程が長くなる。
この性質を利用することで、安全な位置から敵にポークを仕掛けられる。
さらに、自分にWを使って跳ね返ったダメージで敵に当てた場合、敵にスキルを直接撃ったわけではないので、ミニオンのアグロを引かない。
これにより、敵ミニオンが大量にいる状況でも、リスクなくダメージを与えることができる。
ゾーイ
Rの復帰地点から、超長距離バブルを撃てる裏技
ゾーイのR中にEを発動すると、戻された位置からEが放たれるにもかかわらず、射程は「ジャンプ前の位置基準」になる。そのため、通常では届かないような超ロングレンジのバブルを撃つことができる。
このテクニックをさらに安定させるには、Rの終わり際にプロトベルトを使って距離を延ばすのが有効。
また、Rで壁の横にジャンプし、そのまま戻ると、ゲーム側の処理上「まだ壁の横にいる」と判定されるため、
本来なら壁がないと当てられないバブルも、壁があるかのようにヒットさせることができる。
ゾーイにおけるバブル精度と射程を最大限に引き出すトリック。
アリスター
パッシブの発動アニメーションでヘクスフラッシュを隠せる
ヘクスフラッシュは詠唱モーションが非常に目立つが、アリスターはパッシブのアニメーションでこれをカモフラージュできる。
アリスターのパッシブは、近くでミニオンが7体倒れると自動で発動し、味方と自分を回復すると同時にアニメーションが再生される。
このアニメーションが再生されている間にヘクスフラッシュを使用すると、ヘクスフラッシュのチャージ動作が目立たなくなる。
7体目のミニオンが倒れるタイミングに合わせてヘクスフラッシュを構えることで、予兆なしで飛び込むことができる、奇襲性能の高いテクニックとなる。
エコー
分身でWを発動させる&プロトベルトでAAリセットできる
これもよく知られているが、エコーのWは、自分が範囲内に入ることで爆発し、シールドとスタンを発動させるが、Rで分身に移動することでも発動できる。
つまり、自分がWの中に入らなくても、Rで戻るルートがWの中を通過していれば、Wは正しく作動してスタンが発動する。
さらに、プロトベルトはエコーにとってAA(通常攻撃)のリセットとして使える。
これはパッシブの3ヒットを素早く成立させるうえで非常に重要で、コンボのテンポを大幅に上げることができる。
この2つのテクニックを組み合わせることで、エコーの瞬間火力と安全性を大幅に引き上げられる。
リー・シン
空中でRを撃てる“フライング・インセク”コンボ
通常、リー・シンのQで飛び込んでいる最中は、Rは使用できない。
しかし、Wを味方に使っている途中にQを発動すると、なぜか空中で再びスキルが使えるようになる。
この挙動を利用すれば、Qで飛びながらRを撃つ=空中インセクが可能となる。
敵にQ → Wで味方に飛びながらQ再発動 → 空中で途中にいた敵にRという流れで、
移動中にもかかわらず一瞬でインセクキックを決めることができる。
見た目も非常に派手で、実戦で決めればそのまま試合の流れを持っていけるインパクトを持つコンボ。
タリヤ
Rのノックバックで敵をEに押し込むコンボが可能
タリヤのRは乗って移動できるだけでなく、敵に直接ぶつけることでノックバック効果(少し位置をずらす)を与えることができる。
このノックバックを利用して、Rに乗ったままEを発動すると、敵をEに巻き込んでスタンさせることが可能になる。
その後はWで吹き飛ばしてフルコンボへつなげることができ、瞬間的にバーストとCCを与えるコンボとして非常に強力。
さらにこのRのノック効果はヤスオのRのトリガー条件も満たしており、味方にヤスオがいるときはRで突っ込み→ヤスオRという連携もできる。
なお、Rは戦闘中は数秒使用不能になる仕様があるが、戦闘中にレベルアップしてスキルポイントを振ることで即発動できるという裏技もある
パイク/トゥイッチ/ポッピーなど
リコールでチャネリング系スキルを即キャンセルできる
リーグ・オブ・レジェンドには、リコール入力によってチャネリングスキルを即座に中断できるという共通仕様がある。
このテクニックは特に以下のチャンピオンで有効に機能する。
- パイク:W中にリコールを押せば、草むらで奇襲しやすくなる。
- トゥイッチ:Qのステルス準備中にリコールで即中断でき、フェイクの動きとして使える。
- ポッピー:Rは長時間のチャネリングが必要だが、不要になったらリコール入力で即座にキャンセル可能。
この“リコールキャンセル”は操作が簡単なうえに、タイミング次第で大きなアドバンテージになるため、
チャネリング系スキルを持つチャンピオンでは必ず覚えておきたい。
サイオン
Rの命中直前にWを使えばスペルシールドを突破できる
サイオンのR(猪突猛進)は強力な突進スキルだが、スペルシールド(バンシーやシヴィアのEなど)に無効化されるのが難点。
しかし、突進中にWを使うことで、Rのヒット前にスペルシールドを壊すことができる。
具体的には、Rで敵に接近 → ヒットの直前にWを発動 → Wのダメージが先に当たり、スペルシールドを破壊 → R本体が通る、という流れ。
これにより、本来なら無効化されるはずのノックアップがしっかり入る。
このテクニックは特に、Rの命中が重要な集団戦のエンゲージ時に真価を発揮する。
“スペルシールド持ちに突っ込んでも無駄”と思っていたプレイヤーにとっては、試す価値のある対策法。
イラオイ
Q詠唱中にWを使えば、実際のマナ量以上にスキルを発動できる
イラオイのQは、詠唱が完了するまでマナを消費しないという特性がある。
この仕組みを利用すると、マナがスキル1回分しか残っていない状態でもQとWの両方を発動できる。
やり方はシンプルで、まずQを使用し、その詠唱中にすぐWを入力するだけ。
Qはまだマナを消費していないため、Wが通る。Qも既に詠唱が始まっているため、そのまま発動する。
結果として、本来なら1発しか撃てないはずのマナ量で2スキル分の行動が可能になる。
この裏技的な挙動により、ギリギリのマナ管理が要求されるシーンでも、想定以上のバーストや追撃ができるようになる。
フィオラ
レッドサイド時、最初の弱点出現位置を調整してレーン戦を有利にできる
フィオラのパッシブは、敵チャンピオンの左か下/右か上の位置に交互で弱点を出現させる。
この最初の弱点には仕様があり、ゲーム開始時の1回目は必ず「左か下」側に湧く。
ブルーサイドではこの位置が有利に働くが、レッドサイドでは敵の裏側になるため不利。
そこでフィオラOTPたちは、レッドサイドでプレイする際、レベル1の時点で相手チャンピオンを視界に入れるよう動き、最初の弱点を出現させる。
弱点は出現位置が交互になるため、こうして1回目をレーン前に済ませておけば、レーン戦開始時には2回目の弱点が「右か上」=つまり自分側に湧くことになり、レベル1のトレードが圧倒的に有利になる。
レーン戦で主導権を握りやすくなる、フィオラ使い必須のテクニック。
エリス
スパイダーフォームのQをスマイトで“ノーコスト移動技”にできる
エリスのスパイダーフォームのQは、敵に飛びつくギャップクローズスキル。
だが、このQの「命中しなかった場合、クールダウンに入らない」という仕様を利用すると、移動だけに使える“ノーコストギャップクローザー”に変えることができる。
やり方は、ミニオンにQを発動し、そのQが命中する直前にスマイトでミニオンを倒す。
するとミニオンが死んだためにQは「未命中」扱いとなり、クールダウンに入らず、その代わりエリスはQの移動分だけ前進できる。
このテクを使えば、ミニオンを踏み台にして後衛に一気に近づいたり、逃げる敵への距離を一瞬で詰めることが可能になる。
スウェイン
死亡後にQを撃って“ゾンビ反撃”できる仕様
スウェインのQ(死の手)は詠唱時間が短めの多段ビーム攻撃だが、このスキルは発動後すぐに死亡しても途中で中断されず、最後まで撃ち切ることができる。
そのため、体力がギリギリの状態でもQを撃ち切ってから倒れることが可能で、まるで死体が反撃しているかのような“ゾンビQ”演出になる。
他の多くのチャンピオンでは死亡によって詠唱が止まってしまう中、スウェインだけが例外的にフルヒットを狙えるこの仕様は、1対1の瀬戸際や集団戦の巻き添え狙いで特に役立つ。
ユーミ
ユーミがくっつく位置は泉側に固定されており、壁越えジャンプに影響する
ユーミが味方にWでくっついたとき、ユーミの位置は常に「味方の、味方チームの泉(ベース)側」に配置されるという仕様がある。
この位置指定は、壁越えジャンプ(W解除時の移動)に直接影響する。
多くの壁は泉の方向に向かってジャンプする場合のみ越えられるため、どの位置にくっついているかを把握しておくことで、壁越え成功の確率を上げることができる。
つまり、ユーミで安全に離脱したり、壁を越えて奇襲するためには、泉の向きと味方の位置関係を常に意識することが重要となる。
ガングプランク
樽にシーンの追加ダメージを“保存”して2回分の爆発を叩き込める
ガングプランクは樽を設置すると、シーン系アイテムが発動する。
そして、樽にAAしても爆破させなければ、その追加ダメージは樽内に“保存”される。
この性質を活用することで、以下のようなコンボが可能:
- 樽を設置(シーン発動)
- 樽にAA(まだ爆破しない)→ シーンのダメージが樽に保存される
- 数秒後に再びシーンのCDが回復
- Qで敵に攻撃(新しいシーン発動)+保存しておいた樽を爆破
これにより、1回のトレードで2回分のシーンダメージを同時に叩き込むことができる。
シンプルながらも火力が跳ね上がるこのテクニックは、スキル精度が求められる上級者向けの裏技。
パンテオン
Wの直前にAAを挟むことでスタックを+1獲得できる
パンテオンのWを強化状態で使うと、Wヒット後に3回のAAが自動で入って、パッシブが3スタック溜まる。
だが、Wの発動直前にAAを1発入れておくと、そのAAのダメージがW後に適用され、追加で1スタック得られる。
つまり、通常の強化W後は3スタック→このテクを使えば4スタックになる。
あとはQを1発撃つだけで即座に5スタック=強化状態に到達できる。
これにより、Eのフルチャージや、次のスキル強化をほぼノータイムで回せるようになる。
操作難易度はそこまで高くなく、少し練習すれば安定して再現できる。
パンテオンを使うなら必ず習得しておきたいテクニックの一つ。
カミール
Eの接触と同時にWを使えば、敵を吹き飛ばす“インセク”が可能
カミールのEは、壁を使って敵に飛びつく移動スキル。
通常はスタンとギャップクローズに使われるが、敵に接触した瞬間にWを発動することで、Wの方向に敵を大きくノックバックさせるというバグじみた挙動が発生する。
この“押し出し距離”は割と長く、正確なタイミングで決めればまるでリー・シンのインセクのように敵を味方の中心へ蹴り飛ばすことができる。
再現性は難しいが、使いこなせばカミールの集団戦でのエンゲージ性能が爆発的に上がる。
OTPの間で共有された、知る人ぞ知る超上級テクニック。
Coach Rogueについて
この動画の作成者であるCoach Rogueは、元プロプレイヤーとして7年間にわたりリーグ・オブ・レジェンドの競技シーンで活躍し、現在はフルタイムのコーチ兼コンテンツクリエイターとして活動している。
すべてのランク帯(アイアン〜チャレンジャー)に対応した個人コーチングを行っており、その実績と指導内容は、約1,000時間以上におよぶPatreon上の録画アーカイブにまとめられている。これらのセッションはロール別・ランク別に整理されており、プロチームへのコーチングセッションも含まれている。
YouTubeでは、プレイヤーたちから寄せられた“知られざるテクニック”をもとに、実戦で役立つメカニクスやコンボをわかりやすく紹介しており、今回の記事もその動画からの内容をもとに構成されている。
詳細なコーチング情報などは、Coach Rogue氏のYouTubeチャンネルおよび動画概要欄のリンクから確認できる。
一芸は万芸に通ずでござる。
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コメント
カミールのやつかなりヤバいな
zedのやつやってみたけどできない
グリッジのチャージってどういうこと?
他の動画見てできた
WQWをあらかじめ使っておく時のWの再発動に若干ディレイかける必要があるみたいね
下準備としてWQWが必要で
その後WWQを最速で入力すると本体からQが2枚出る
チャージってのはWQWで下準備が必要ってこと
最速でWWQしなかった場合は次の最速WWQに持ち越される
ただレーニングはWEQでいいから強いとは思わない
>ユーミで安全に離脱したり、壁を越えて奇襲する
ユーミエアプだけどこれする必要あるの?