「なんでバフ???」RioterのWorldsパッチに関する哲学
- 方針:Worlds向けの4〜5パッチはプロシーン優先。レーン/構成の多様性と観戦価値を重視し、ソロキューの完璧な勝率より大会メタ活性化を狙う。
- 主な調整:ジャックス耐久↑、ルブラン後半↑、ジンクス序盤射程↑、リリア/ダイアナ/ブランドはAPジャングラー選択肢増加のために底上げ、リー・シンは序盤調整。コーキ/シヴィアはプロメタ停滞是正でナーフ。
- 海外コミュニティ:常連強化への不満と透明性評価で賛否。フィアレス環境で新規ピックが増えるか、結局「見飽きた顔ぶれ」に戻るかが論点。
RiotのリードゲームデザイナーのPhroxzonが、Xにパッチに関する考えを表明したことでコミュニティが盛り上がりを見せている。
Phroxzonが語ったのは、ソロキューの快適さと大会メタ活性化のトレードオフ。スケーリングADファイターの復活、APジャングラーの選択肢拡張、停滞打破を狙う微調整だ。海外コミュニティは賛否で割れた。
みなさんこんにちは。
まず、ゲームがロード後にクラッシュする件についてのアップデートです。技術部隊とQA部隊の素晴らしい対応のおかげで、問題の原因を特定できたと思われます。修正は現在準備中で、明日には展開できる見込みです。
次に、Worldsパッチのバランスについて、今回の変更の背景を少し説明したいと思います。
Riotの考え方
年間24パッチのうち、主要大会(First Stand、MSI、Worldsなど)に向けた4〜5パッチでは、プロプレイに注意を向けています。
esportsファン、選手、チームにとってWorldsは年間最大のイベントです。世界中から人々が集まり、私たちの調整に多くのものがかかっています。
同時に、通常のプレイヤーにも良い体験を提供しつつ、esports関係者にも満足してもらえるようバランスを取る必要があります。
このトレードオフは軽く見ていません。
esportsファンでない人が、バフされるべきでないチャンピオンに遭遇したり、勝率46%のチャンピオンがさらにナーフされたりするのは辛いことです。
私もそういうチャンピオンをメインにしているので気持ちはよくわかります。
とはいえ、私たちの立場にも共感してもらえると嬉しいです。LoLを最高のゲームにするためには、完璧なバランスを犠牲にすることも時には必要です。
「ありがとうRiot!この変更大好き!」とはならないかもしれませんが、変更の背景を少しでも共有したいと思いました。
今回のWorlds準備パッチについて
Worldsのメタを活性化させるため、以下の点に注目しました:
- レーンのアーキタイプの多様性
- チーム構成の幅(スケーリング、スプリット、集団戦、序盤重視など)
- メタの停滞感の解消
バフの方針は2つあります:
まず、ソロキュー勝率に影響しないだろうけども、プロ向けの部分を強化する変更。次に、勝率が誤解されているチャンピオンへの直接的なバフ(超上級者と初心者の差が浅いチャンピオンとか、しばらくみなさんには強いと思われていないチャンピオンとか)
チャンピオンをいきなり過剰にぶっ壊れにするバフは避けています。
そしてはっきりさせておきますが、これらの変更は私が主導したもので、Phreakや他のメンバーを責めないでください。責任は私が持ちますし、質問にも喜んで答えます。
チャンピオンの具体的調整の理由
ジャックス ウルトの防御力増加
トップメタを見てみると、多くの異なるチャンピオンが使える状態ですが、1つのアーキタイプが欠けています。
スケーリング型のADファイターが存在していません。ADファイター自体は(レネクトン、アンベッサなど)いますが、後半にキャリーできるような、ゴールドを稼がせて嬉しいタイプがいません。
このタイプのチャンピオンがWorldsのメタに存在することは重要だと感じています。なぜなら、トップレーンを通じたプレイが可能になり、構成の多様性も広がるからです。
今回の変更が勝率に大きな影響を与えるとは思っていませんが、特定のマッチアップに影響を与える可能性はあると考えています。
念のため、レベル6のパワースパイクに到達するまで少し脆くなるように、基本体力をナーフして補いました。
少なくとも新しいパッチで見ている試合では、勝率に大きな影響は見られていないのですが、それでもトップのメタ全体をより多様にしたいと考えています。
コーキとシヴィア ナーフ
コーキは少し厳しい状態にいます。一般プレイヤーにとってはすでに弱いですが、今年の大部分ずっと出ていてメタを停滞させ気味なのでナーフ。シヴィアも同じようなことが言えます。
ジンクス レンジバフ
ジンクスは浅い習熟度曲線のケースのひとつです。勝率が52%であっても、彼女はオーバーパワーとは見なしておらず、適切に強いと考えています。なぜなら、プレイヤーがジンクスでたくさん試合を重ねて練習しても勝率がそれほど上がらない(3〜4%程度)からです。
序盤のレベルでの射程バフは、いくつかのレーンで彼女を助けることを意図していますが、全体的なスケーリングの仕方にはあまり影響しないようにしています。
ルブラン スケーリングバフ
ルブランはしばらくの間、かなり厳しい状態にありました。特にHP重視のメタではしんどい。
ルブランに勝率が1%上がるバフを加えることで、ソロキューでは強い領域に入りますが、これは純粋なミッドアサシンの選択肢が非常に限られている(実質的にアカリだけになっている)という状況を考慮したものです。
彼女がプレイされることで、Worldsがずっとエキサイティングになります。特に、防御力の高いチャンピオン(スキルセットで組み込まれているものやアイテムによるもの)がメタを支配している中ではなおさらです。
リリア、ダイアナ、ブランド バフ
現状、使えるAPジャングラーがあまりいません。
このせいで、ミッドでADを使ったり、構成のバランスを取ることに大きな制約を与えてしまっています。
また、これら3体のチャンピオンはジャングルで少し弱いと感じており、バフは正当化されると考えています。
リー・シン 調整
最後にリー・シンについてですが、バフでもナーフでもない「調整」を加えたいと考えています。ただし、序盤の少数戦やジャングルでのファイトでより爆発的になるようにしています。
今のところ、狙い通りの調整になっているように見えますがリー・シンのバランス状態は非常に繊細であることを理解しています。これは、意識して調整しているケースです。
読んでくれてありがとう。今後の大会パッチでは、私たちの全体的な考えの背景をもっと明確に示していけるよう努力します。そして、率直に向き合ってくれてありがとう。
反応
- 俺が残念なのは、すでに過去のWorldsでいっぱい出ている奴らをWorldsのためにバフしているってところだ。
もっと普段出てこないところをバフして、Worldsで見たいな。せっかくフィアレスドラフトも来たんだしな。
- それな。「Worldsを面白くしよう!」とか言っといて、実際は過去10年出まくったチャンピオンをいじってるだけだもんな。
- キャスターやアナリストたちはずっと言ってるよな。プロプレイヤーたちは、トップティアの選手が勇気を持って新しいピックを試すまで、自分から新しいピックを試そうとしないんだ。
あるチャンピオンが非常に壊れていたにもかかわらず、誰も使おうとしなかった。Fakerがナーフされた後にもかかわらずそのチャンピオンをようやく使ったことで、突然すべてのプロプレイヤーが使い始めた、なんてことがあった。
むしろプロ自信が自分のスタイルに基づいてユニークピックを出してほしいわ。
- 何百万回と見たチャンピオンをプロ用に出し続けるという事実は省略ですか。
- 調整チームの考えを知るのは興味深い。変更内容に同意はできないとしても、共有してくれたことに感謝はするよ。
- Worlds2022を思い出してくれ。
ファイナルではジャングラーとしてグレイブス、ヘカリム、ヴィエゴ、リー・シン、ベル=ヴェス、キンドレッドがフィアレスなんかなくても、出てきたんだ。
今年の”フィアレス”ドラフトはシン・ジャオ、ノクターン、トランドル……それの繰り返しだ。で、APが欲しいからブランドか?
そして毎度おなじみのWorlds直前のジャックスバフにより、やっとトップで出てくるってね。
Worlds前にはいつも調整が話題になる。読者諸賢の感想もぜひお聞かせ願いたい。
担当:いちずなイブリン
Source:RiotPhroxzon on Worlds Patch Balance and Game Crashing
これでメタが変わーるず?ござる。
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