以下、Tim Sevenhuysen(統計サイトであるOracle’s Elixirの管理人。Fnaticで統計コンサルタントを務めていたこともある)によるLCSパワーランキングをかいつまんで紹介。
定義やそのメソッド
・このランキングは、2022年のSummer Split終わりを考えて作られている。現在のレベルではなく、シーズン終わりを予想していることに注意。
・限界:年の終わりまでに、現実的に達成できると思われる最高順位の予想。
・オフシーズン:そのチームが利用できる資産や機会、チームの状況に基づいて、どれだけうまくオフシーズンを過ごしたかの評価。資産は、現在契約中の選手や大凡の予算など。状況というのは、現在のポジション……ゼロから新しい育成を始めるのか、「勝ちに行く」のか、そういった位置づけだ。Worlds出場を争えそうかどうかを見極め、もし無理なら将来に向けて才能ある選手やブランドを育て、多くの選択肢や柔軟性を手に入れる。そういった認識能力を運営には求めている。
10位:Dignitas
メンバー:FakeGod / River / Blue / Neo / Biofrost
限界:7位
オフシーズン:C+
・NeoやFakeGodが継続しているのは賛成。他プレイヤーが不安。
・Biofrostの復帰は興味深い。LCSのサポートは選択肢が少ないとはいえ、果たして彼はSmoothieやDiamondより良い選択なのか? 経験やファン層を踏まえると、いい選択にはなり得るが。
・インポート枠はRiverとBlue。いい選手ではあるが、そこまでのインパクトはない。長期的に見てWorldsを争えるようになる国内選手を集め、インポート枠で彼らを成長させるステップを踏みたいのだ。
・とはいえ、良い方ではある。欲を言えばSoligoを再昇格したり、Nxiのような見込みのあるジャングラーを獲得したりしてほしかったが。
・期待以上のパフォーマンスで、Top6を目指すチーム。それができたなら、次のオフシーズンには若い才能が加わり、確実に一歩前へ進めるかもしれない。
9位:FlyQuest
メンバー:Kumo (Philip) / Josedeodo (Yuuji) / Toucouille (Spirax) / Johnsun (Tomo) / aphromoo (Diamond)
限界:7位
オフシーズン:C
・2021年後半は、Licoriceのトレード後にいろいろ試して躓いた。仕方なかったが。
・aphromooとの契約は良い。優れたサポートを見つけるのは難しいが、彼にはまだ可能性もある。将来性のある選手でバックアップしたいところで、Diamondはそこにある程度当てはまるだろう。
・Johnsunのキープも良く、20年にはaphromooと上手くやっていた。Tomoもあと1年見る価値があるだろう。いくつかの選択肢を与えて、この4選手の内、どれがベストな選択となるか見極めようとしている。
・他はもっと上手くやれたのでは。去年の段階でPhilipやNxiのような光る才能もいて、KumoやPalafoxもまだ発展途上だった。
・今年はあまり期待できないので、将来を見据えて国内人材の強化に手を付けるべきだった。ToucouilleやJosedeodoも悪いわけではないが、中途半端。
・Yuujiはソロキューから直輸入してきたモンゴル人選手だ。Nxiや他の選択肢を差し置いて彼を選んだということは、そのポテンシャルに高い期待を持っているのだろう。
8位:Counter Logic Gaming
メンバー:Jenkins (Dhokla) / Contractz (RoseThorn) / Palafox (Triple) / Luger (Prismal) / Poome (Breezyyy)
限界:5位
オフシーズン:B+
・2021年の出来事から、オフシーズン中は完全に敵として扱われていた。「正しい」方法でやり直しているのだとファンに伝える必要があったのだ。
・Greg Kimが新たにトップに就き、Cloud9やGolden Guardiandsで過ごしたJonathon McDanielを新たなゼネラルマネージャーとして迎えた。ロースターも比較的若く、経験の少ない選手たちで固めている。
・結果はあまり重要ではなく、選手の成長、そしてファンからの印象を塗り替えれるかが大事。
7位:Immortals
メンバー:Revenge (Concept) / Xerxe (Chad) / PowerOfEvil (Pretty) / WildTurtle (Arrow) / Destiny (Joey)
限界:5位
オフシーズン:C+
・いい選手が揃っている。が、Worldsを競えるほどかというと……長期的な目標も見えてこない。
・アカデミーが評価点。Proving Groundsを優勝したばかりのChadや、ここ数ヶ月有望視されていたConcept、この2人のルーキーを獲得し、その周りをベテランで固める形だ。
・PoEやTurtleはベテランでファンも多いが、シーズンが終わってIMTを良いポジションへ引き上げてくれる選手とは思えない。上り調子でもない為、大したインパクトを残せないだろう。
・もしかしたらRevengeがブレイクするかもしれず、そうしたら今後のブランド、そして安定性の核となってくれる。
・全てがうまく行けば、今夏のように5~6位を狙えるかもしれない。しかしながら、トップ層はIMT以上にレベルアップしていることを考えると、将来に向けて勢い付けているとは思えない。
6位:Golden Guardians
メンバー:Licorice (Tony Top) / Pridestalkr (Iconic) / Ablazeolive (ry0ma) / Lost (Violet) / Olleh (Chime)
限界:5位
オフシーズン:B-
・パッと見では不思議だろう。昨年度は育成を行ってきたのに、急な方向転換を決めたような感じだ。しかしながら、これはFBIやCloserをマイナー地域からインポートしたり、huhiのロールスワップや復活をサポートしたりしたように、隠れた才能を探すため、型破りな方法を取るというGGのアプローチと一致するのだ。
・また、私は21年のLicoriceやAblazeoliveを高く評価していた。同様に過小評価されていたと考えているLostが加わったことで、十分な核はできているだろう。うまく行けば、ダークホースとして通用するかもしれない。
・(ドイツリーグやEU Mastersでプレイしていた)Pridestalkrは序盤から大きなゴールド&経験値差で勝っており、21年では10分段階で平均+864Gものゴールド差を付けていた。ファームで差をつけることが多いが、ハードキャンプしてダイブを行い続ける試合もあった。
・ただ、レーンに合わせたジャグリングを行えておらず、少しずれているように感じることがあった。これを直すためにはコーチングが大事な役割を果たすだろうが、私はIneroを信頼している。
・Ollehは1年半ほどぶりの復帰だ。あまり大きな期待をかけることもできないが、驚かせてくれるようなパフォーマンスを見せてくれるといいな。
・アカデミーは、少なくとも戦える面子だろう。Tony Topは気になっている選手だ。
5位:Cloud9
メンバー:Summit (Darshan) / Blaber (Malice) / Fudge (Copy) / Berserker (Zven) (k1ng) / Isles (Winsome)
限界:1位
オフシーズン:B
・C9は大きな賭けに出たが、私はそれをリスペクトしている。最大限に、今目指している方向へコミットしているのだ。
・Berserkerのプレイを見ていると、そのミクロやポジショニング、スペーシングやCD管理には感心させられる。かなり保守的だが、ファイトを綺麗に片付けてくれるプレイヤーだろう。
・国内で最高レベルのVulcanを、なぜここまで早く売ったのかは気になるところだ。IslesやWinsomeが同等以上の働きをできるとは思えないが、BlaberやFudgeの際もそういった言説はあっただろうから、私が間違っている可能性はある。
・Fudgeはウェーブマネジメントとリバーでのアクションとを、ジャングラーに合わせて調整するのに苦戦していたと思う。midではそれが両サイドにまで及ぶので、Blaberとの間に見られたずれが悪化しないか心配だ。
・うまく行けば最高のチームになれるかもしれないが、そのためには要素が多すぎる。全てがうまくいく必要があり、最悪の場合は6位まで落ちることもあるだろう。
4位:TSM
メンバー:Huni (V1per) / Spica (Hyper) / Keaiduo (Takeover) / Tactical (Instinct) / Shenyi (Yursan)
限界:2位
オフシーズン:B
・注目はもちろん、LDLから新たに加わった中国人選手、ShenyiとKeaiduoだろう。
・Shenyiはちゃんとセットアップが行えていれば、エンゲージをためらわないプレイヤーだ。FPXのメインロースターでプレイしたときも、いい動きを見せてくれた(とはいえ、あの面子の中ならインティングを繰り返しでもしない限りは悪く見えないだろうが……)。
・たまに重要な場面で到着が遅れ、チャンスを失うことはあった。また、体力を温存したい余りに慎重すぎるポジショニングをとることもあったが、些細な問題だろう。LCSでも中堅のプレイヤーで、更に成長できるはず。
・Keaiduoは判断が難しく、率直に言ってチームが悪かった。TFやライズによるサイドレーンでのプレイも見れたが、これにはチームの協力が不可欠だ。ビクターのようなチャンピオンではスケールやウェーブクリア、集団戦に向けてしっかりファームできていたが、チームに悪い動きを強要されていた。言ってしまえば、チームが勝手に負けていたのだ。
・SpicaはレギュラーシーズンのMVPで、様々な役割に適応しつつも素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれる、最高級に安定したプレイヤーだ。Huni、Tacticalは時々光るプレイを見せてくれる、未だに中堅のプレイヤー。
・どこにでも勝てるチームではあるが、序盤苦戦するだろうしLCSを優勝できるとまでは思えない。悪くはないが、TSMならもっといいオフシーズンを過ごせたのでは。
3位:Evii Genius
メンバー:Impact (Srtty) / Inspired (Tomio) / Jojopyun (Soligo) / Danny (Kaori) / Vulcan (Skytec)
限界:1位
オフシーズン:A+
・ここ数年でも随一の期待の新星、それを今年のルーキー・オブ・ザ・イヤーと組み合わせ、脇をLCS最強トップレーナーや国内最強サポート、インポート枠のEU最強ジャングラーで固めている(インポート枠が1人なのは、なにか起きた際の柔軟性からだろう)。アカデミーもバランスがいい。
・mid、botがどちらも若いのは少々リスクもあるか。しかしながら、SoligoとKaoriならどちらも経験豊富で、LCSでも役割をこなせるだろう。本当に必要となれば、残ったインポート枠で100TがAbbedaggeを取ったような動きもできる。
・とはいえ、これらのプランに関わらず、DannyとJojopyunが中堅止まりだったとしてもWorldsは狙えるだろう。Vulcanはリーグでも2番手のサポートであり(CoreJJの後塵を拝してはいるが、仕方のないことだ)、各チームが不安を感じSwordArtに年俸300万ドルを支払ったり、引退した選手を呼び戻したりしている間にも存在感を示していた。InspiredもLECで優秀な成績を収めたばかりで、しかもまだ19歳だ。なにか起きたとしても、彼が十分補えるだろう。
・とても面白いチームになるはず。特にmid-jgのラインはLCS最強となるかもしれない。
・アカデミー注目はTomio、NAジャングラーの最前線だ。SrttyやSkytecはもう少し地力が必要だが、十分なポテンシャルを秘めている。
2位:100 Thieves
メンバー:Ssumday (Tenacity) (Gamsu) / Closer (Kenvi) / Abbedagge (JimieN) / FBI (Wixxi) / huhi (Busio)
限界:1位
オフシーズン:A
・LCSを優勝、Worldsでもそれなりの結果を残せたとあれば、同じ選手陣で挑むのも間違いではないだろう。
・KenviにはLCSへ出場してほしかったが、アカデミーを選んだのは彼自信だし、それは100Tにとって悪いことでもない。
・今年と同じパフォーマンスを維持し、Tenacityも成長できれば、少なくとも3位以内には入れるだろう。
・国内サポートであるBusioにスターターの座を与え、気になっていたbotのWixxiを加入させ、PSCから19歳midレーナーのLimieNを連れてくるなど、育成もしっかり行おうとしている。
・General Sniperがとうとうアマチュアシーンでプレイできる年齢になった。新人のスカウトや育成に重点を置いていたチームが全て、躍起になっていた選手だ。今年いい経験を得て、来年もアカデミーで参加するようなら良い兆候。
1位:Team Liquid
メンバー:Bwipo (Bradley) / Santorin (Armao) / Bjergsen (Haeri) / Hans Sama (Yeon) / CoreJJ (Eyla)
限界:1位
オフシーズン:B+
・春夏どちらも決勝へ進出し、どちらかでは優勝を望まれる、そんなレベルのチームだ。
・見た目では、LCS史上最強のロースターかもしれない。
・アカデミーはBradley以外続投。彼はmidの有望株だったが、ロールスワップを行うこととなった。彼らがLCSに関わってくるのは(AlphariやDoublelift、短いがCoreJJなど、とTLには起こりがちだが)何か予想外の出来事が起きたときくらいだろう。
・まさに順風満帆なオフシーズン。Jensenと比較して、Bjergsenを獲得したことでどれだけアップグレードできているのかくらいだろう。全く驚きもなく堅実なロースターだが、それで優勝候補の座を狙えるのだから、十分だ。
・LCSにとって、追い越す目標となるチーム。
LCSは来年で10年目、1/14開幕のLock Inで狼煙を上げるでござる。
コメント
TLマジでEUじゃん
TLマジ楽しみだな〜
EviiGenius…
Bwipoはメンタル面に問題がありそうだから扱いが難しいだろうな。
ハン様CoreJJのデュオは反則
Jensenてどこいったの?引退しちゃったの?
チームが高い年俸を払ってjensenを取るより他を選んだ
春に浮かばれなかったチームが夏から取ったりとかもまだあり得るかも
ベルギー人、デンマーク人、デンマーク人、フランス人、そして韓国人
NAチームの姿か? これが……
むしろNAらしさ全開とも言える
割とどのスポーツでも外国籍だからって何の問題が?みたいな感じある
こんなんばっかだからNAどうでもよくなった
インディアンだけでチーム組むか
金のあるスポーツチームが勝つために有力選手を海外から集めるなんて当たり前の話。
これがだめだってんなら数を縛ってないレギュレーションが悪い。
移民国家アメリカ様が今更国籍縛るとは思わないがな。
マクロが致命的に終わってるLCSでコーチの能力を考慮しないのがNAって感じ
TL一位はBjを過大評価しすぎ
LCS(EU)最強
midがちゃんとやれるならTLは本当に強い
ちゃんとやれなかったら絶望顔が見れそうだからそれはそれで興奮する
ここ数年はパッとしないけど、俺の中でNAsupはいつまでもaphromooなんだ
最後に世界の舞台で彼のバードが見たいんだ
アフロが行けるわけないだろ
そうは言うけどAphromooも昔はいい選手だったんだよ、最近はめっきり見なくなったけど、あの時代を見てた人が「最後になんか見せてくれ…!」って思う気持ちは凄く分かる。かくいう自分もBjergのファンだから、来季は本当に楽しみ
NAはこういうのでいいんだよ
TLはマジで楽しみ
Jensenの方が良かったんじゃないのかとは思う
少なくとも世界戦でパフォーマンスが下がるbjergにどこまで期待できるのか
人気とったんじゃないか
直近の能力の分かるジェンセン切ってまで未知数である復帰勢とる理由が見当たらないからね
LCSなのにLPL代表TSM LCK代表C9 LEC代表TL NA0の多国籍軍100Tでコミュニティ荒れてるのちょっと好き
国内の才能は諦めたのかもしれないけど今年強そう
来年のワールズはアメリカ開催だから各チーム例年以上に編成に気合い入っているな
国内選手で勝てないことは去年証明されちゃったし国外選手で勝ちに行くのがオフシーズンの全体的なトレンドだったのは間違いない
それにしてもTSMは訳わからんロースターだが、全く強みが見えない
どのチームが優勝しても来年の世界大会はみんなグループステージ敗退だよ。何故なら、Perkzがいないからね。
4〜5年くらい前まではKRが多かったんやけどコミュニーケーション重視でEUが多くなり、それでも結果が出なかったので結論としては多分NA選手がゴミってなったんやろな
それで今の有様や
もはやLCSでWorlds開催してるな
年々NAの生え抜き選手が隅に追いやられて行ってるの悲しさもある
傭兵だらけだから新陳代謝と言えるか微妙はだけどロートルがずっと最前線よりは救いがある
TLはメンバー強そうだけど、チームとして上手くやれるか見ものだね
Bjergsenはちょっと不安だけど
TSMが中国2部の新人を二人も連れてきたのが意外すぎる
界隈だと注目されてたのか?それとも裏があるのか
誰かLCSに日本チーム作らないか?
NAの総人口は5億人以上いるのにランクアカウント数は200万しかない
韓国の総人口は5千万人しかいないのにランクアカウント数が490万もある
NAが総人口5千万人だったらランク人口20万ってことだ
どんだけ韓国がLOLプレイヤー多いかわかる
NAでLOLは流行って無い。だからEUや韓国や中国から選手を獲得する。