八百長疑惑による無期限出場停止、幾度のチーム崩壊。それでもPunは腐らなかった
日本チームも所属するリーグ・LCP代表チームのTSWが中国強豪TESを撃破したことが大きな話題となっている。
中でもトップレーナーのPunは、ボリベア、セトと言ったオフメタ気味のピックで相手チームの思考の死角を突き、敵チームだけではなく観ている者たちをあっと言わせた。
しかし、Punのキャリアは決して順風満帆ではなかった。
むしろ、困難に満ちていた。
これはPunが以前所属していたCeberus Esports時代の一枚の写真。

春シーズンを3位で終えた直後、チームメイトのほぼ全員が退団し、残ったのはPunただ一人だった。無人となったゲーミングハウスに一人佇むPunの姿を捉えた一枚のこの写真は、Facebookに投稿された。
その際にPunは
「一人でゲーミングハウスまるごと使うとか、俺やっぱ格が違うわ🥹」
と自らの窮状をネタにするコメントをしている。
ゼロから作り直したチームは、2023年夏シーズンを5位で終えた。
しかし、Punの困難はまだ続く。
2024年3月27日、Punは同年のVCS八百長疑惑調査に伴い、関連する全大会から無期限出場停止処分を受けた。後に潔白が証明されたものの、当時チームのジャングラーは24ヶ月の出場停止処分となった。チームはその後、春シーズン5位、夏シーズン7位という成績で1年を終えている。
ふたたび、リーグ再編がPunの運命を揺さぶる。
2025年、ベトナムのVCSがLCPへ統合され、VCS自体は2部大会という位置づけになった。Punはこの再編に伴いTeam Flashへ加入し、春シーズンを2位で終える。夏シーズンにはTSWへ移籍したが、当初はHiro02のサブという立場だった。
そして迎えた2026年、Punはついにメインロースターの座を掴む。TSWはFirst Standに出場したものの0-6と一勝もできず苦い経験を味わった。
しかし物語はここで終わらなかった。続くMSI 2026で、TSWは中国LPLの強豪Top Esportsと対峙し、これを3-1で撃破。LCP/太平洋地域勢がLPLチームをBO5で下すのは史上初。まさに快挙だ。
この一戦でPunは対面ZUIANのサイオンに対してセトという回答を出した。セトはサイオンのようなHPの多い敵に対して非常に効果的なピックだが、メタに置いてティアの高いピックではない。むしろオフメタ気味と言っていいだろう。しかしPunの操るセトはTESにぶっ刺さった。陣形すらどう整えていいか分からない敵チームをPunのセトは蹂躙し、シリーズ勝利に大きく貢献した。
一人でゲーミングハウスに残されたあの日から、LoLの競技シーン史に名を刻む一勝まで。Punのキャリアは、まさにゼロからヒーローへの軌跡を描いている。
逆転アークでござる。
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