皆さん、ご無沙汰しております!Joushiです。LJLも折り返し地点ですね。ここで、私を最も驚かせてくれたチーム―― Rascal Jesterについて、皆さんと一緒に見ていきたいと思います。
シーズン前のパワーランキングで、私はRascal JesterとAXIZを最下位候補として挙げた。しかし、両チームとも当初の予想を大きく上回るパフォーマンスを見せてくれた。一方、SoftBank Hawksは、高額のギャラのためだけに集まったチームに見えている。SHGのロスターひとりひとりがどれだけ強いかを考慮すれば、最下位という順位は少々恥ずべきものではないだろうか。
今回のレビューでは、Rascal Jesterの新人トップレーナー、Kinatuに特に注目したい。ここ数週間の間にも、この選手は大きな成長を見せてくれた。しかしまずは、考慮しなければならないポイントがいくつかある。
まず最初に、Rascal Jesterの状況をおさらいしておこう。5勝3敗で、現在3位。私は第4週の前に、このチームについてかなり強い感情を抱いていた。
Rascal Jesterは、得意なことがたったひとつしかないチームだ。しかし、それゆえ、多くの勝利を手にしたのだ。
Secretは、相手チームの誰かがポジションをミスった時に生まれる、ほんの僅かな隙を捉えることが圧倒的に上手い。そして残りのメンバー全員がSecretに続き、もともとは有利に見えなかった状況を、有利な開戦へと変えていったのだ。3週目になると、Secretとhachamechaはさらに連携を深め、かなり安定したピックアップができるようになってきた。
しかし、問題が無いわけではなかった。シーズン開始時、RJはプロチームとしては稀に見るレベルで最悪のマクロ意思決定を行った。今では彼らも大きな進歩を遂げているが、最初の頃は、中立オブジェクトに必ず遅刻して現れ、相手チームがドラゴンを狩るのを立ち尽くして見ていた。第2週と第3週には、中立オブジェクトとタワーの交換を行い始めた。今では、RJは先に中立オブジェクトに到着することができるようになった。より効果的に戦闘をセットアップできるようにもなった。
Kinatuについて深く見ていく前に、もう一つ議論したいことは、選手を1番目〜5番目に重み付けするという考え方だ。Dota2の考え方を参考にすると、各選手はファームの優先度、つまりどれだけのゴールドを与えるかという観点で、1番目〜5番目に重み付けされている。リーグ・オブ・レジェンドの場合は、どれだけリソースが与えられているかの代替視点として、どれだけ視界を与えられているか、どれだけ注目されているかという点で各選手を重み付けすると理解しやすい。もちろん、これはゲームごとに変化するスタッツだが、平均化することで、チームがどのようにプレイすることを好むのかを知ることができる。
一般的に、1番目の選手は強力なプレイメイカーであることが多いため、最も注目され、最も視界を得る。分かりやすい例で言うと、HuniやUziのようなプレイヤーが挙げられる。ジャングラーは彼らの周囲に多くの時間を費やしてプレイをセットアップし、相手の攻撃を阻止している。
反対に、5番目の選手は、自力で全てを行うことを期待され、リソース無しでどこまで効果的にプレイできるかで評価が決まる。こうした選手はあまり思い浮かばないが、LJLなら、PazやCerosだろうか。
注目すべきは、サポートが1番目の選手になることも十分ありうるし、また、多くの場合はそうだということだ。Aphromooのようなスタイルでプレイするプレイメイカー系サポートや、Mataのようなビジョン・ゴッドは、中心選手になる傾向にあるので、1番目の選手になることが可能だ。注意しなければならないのは、そうした選手がゲーム中でどれだけの存在感(presence)を持っているかということだ。彼ら自身がテンポを押し上げたり、ビッグプレーを狙って威嚇したり、スケールすることによって相手に対策を急がせたりしなければ、1番目の選手にはなれないだろう。
伝統的なスタイルのキャリーは、かつてのC9 Sneakyのように5番目の選手になることもある。アメリカでは、このようなプレイヤーを「ロールプレイヤー」と呼ぶこともある。これ以上もこれ以下もなく、ただひたすら与えられた役割を果たすプレイヤーという意味だ。
誰をどの選手として重み付けするかを、試合やチームに無理やり当てはめようとする必要はない。これは単に、ある選手が何を期待されているかについて思考し、特定の文脈における各選手のパフォーマンスを評価するのに便利な概念であり、それだけのものに過ぎない。Doubleliftを評価するのと同じ基準でSneakyを評価しようとしても、彼らは各試合で何をする必要があるのかという期待値が異なるため、あまり意味のある答えは得られないだろう。これは重要なことである。
あなたが好きなチームの試合を見て、それぞれの選手たちを1〜5に配置できるかどうか、実際にやってみることをおすすめしたい。単に正確であるよりも遥かに有用な答えが、きっとそこにはあるだろう。だから、自分の答えが他人の答えと異なっていても、決して驚かないで欲しい。
さて、ではスプリングスプリットの前半を通じて、Rascal Jesterの選手たちを重み付けしておこう。
- Secret
- hachamecha
- Ssol
- Recap
- Kinatu
念の為もう一度述べておくが、これらの重み付けは試合によって変わる。
特筆すべきことは、SHGとの試合まで、Kinatuは一度もガンクを食らわなかった。何度か食らいそうになったことはあるが、一度も実行に移されることはなかった。Kinatuはほとんど視界のサポートを受けていなかったし、戦闘には自力でテレポート参加することを期待されていたし、時にはそうすることで自分が不利になることもあった。Kinatuがレネクトンと対戦した試合でさえ、彼はチームからなんの支援も受けていなかった。
さて、5番目の選手として、Kinatuはどのように成長していったのだろうか。
はっきり言って、相当なものだ。チームの中で、Kinatuは与えられた仕事をしっかりこなし、素晴らしい役割を果たしてきた。彼の個人的なKDAは、チームの成績と大きな相関があることに気がつくだろう。勝ったときの彼のKDAは21.0。負けた時は1.5だ。他のチームの5番目の選手のように、異常なスピードで死んでいるわけではない。Kinatuが試合に参加できているのは、彼がものすごい遅れを取ることが無いからであり、最初の3週間を通して、彼はかなり一貫して試合でコントロールゾーンを作り、味方が必要なことをするためのスペースを稼いでいた。
さて、私が興奮冷めやらない理由は、SHGとの試合において、Kinatuが単なる5番目の選手に収まりきらない選手であることを見せてくれたからだ。RJはSecretとhachamechaからKinatuへと注意を移し、実際にトップにガンクしてapaMENにダイブして下がらせた。私はまだkinatuを1番目の選手とは思っていないが、この試合では3番目、もしかしたら2番目のプレイヤーだったかも知れない。そして、Kinatuはよくやった。大きなハイライトプレイこそできなかったが、ゴールド差で効果的に機能し、ゲーム内での存在感はどんどん増していった。
このことによって、Kinatuや他のメンバーたちはかなり適応力が高まり、危険な存在となっている。新人がチームで複数の役割をこなす能力を持っているのは珍しいし、貴重なことだ。彼がどのようにスプリットの残りをプレイし、アイデンティティを築き上げていくのか、今からワクワクしている。
しかし、Kinatuが次のレベルに行くためには、まだまだ見せて欲しい部分がある。
まず、もっと広いチャンピオンプールを見たい。今までにKinatuが見せたチャンピオンは3体。エイトロックス、ナー、そしてレネクトンだ。これらは通常強いサイドのチャンピオンであり、1〜3番目の選手が使うことが多い。オーン、ガングプランク、グラガスのようなチャンピオンは、5番目の選手が使用すると、平均的に良い結果がでることが多い。
次に、積極的なダイビングテレポートが見たい。今のところ、RecapとKinatuは、総じて平凡なテレポートの使い方をしている。もしKinatuをこのまま弱いサイドの5番手の選手として使い続けるなら、テレポートを武器として育てて欲しい。タワーにぶつかるミニオンにテレポートするようなダイブセットアップをするか、もしくはレーン復帰にテレポートを使わせて、序盤の赤字を抑えて欲しい。
レーンフリーズをもっと見たい。これまでに述べたポイントと矛盾するようだが、相互排他的である必要はない。フリーズしている間にマップの反対側にテレポートすることはできない。なぜなら、相手がプッシュして大量のミニオンをロストすることになるからだ。しかし、テレポートをしないなら、フリーズによって対面を危険な領域に位置取りさせることができる。視界コントロールができていない場合、これは非常に危険だ。なぜなら、RJは最近トップガンクの可能性を見せつけており、角を曲がったところに待ち構えているhachamechaをリスペクトする必要性が出てきているからだ。
まとめよう。私は、KinatuとRascal Jesterの面々に、とても驚かされた。彼らがトップ争いをするためには、まだまだマクロ的な判断や集団戦を改善する必要はあると思う。だが、私の予想を遥かに上回るパフォーマンスを見せてくれていることは事実だ。彼らの新たな適応力は非常に危険なものになるだろう。今後の活躍も楽しみだ。
Twitter Twitch
大型新人でござる。
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コメント
cvmaxが晴れて犯罪者になりましたね
愉快愉快
Sword君は再就職先を探すでござるよ
LCKに君の椅子はあるでござるか?sword殿?
cvmax殿はそもそも椅子に座ることを禁じられてますけどね…
誰がどう見ても形式的に有罪にしただけの100万ウォン判決を本気でそう感じてるなら社会知らなすぎだ
hachamecha選手がツイッターに上げている今日のkinatuが面白いのでぜひ見て欲しいでござる。
Secretの絡みも面白いのでぜひフォローするでござる
レネクでタワーダイブ捌いた時はかっこよかったでござる
これだとrecapもkinatuと共に5番目になるよね
botに比重を置いても両者とも決して腐らないし集団戦できっちり仕事する、また出来るように成長してるし
初めてRJのファンボになったよ全試合面白い
JoushiもこんだけLJL観てくれてるのありがたい
勘ぐりが過ぎるけど記事を読むのほぼ日本人だけじゃないのかな
いつかLJLに招待してもらいたいね
さほど影響力があるわけでもない外人が1人見てて何がありがたいのかわからんが…
>皆さん、ご無沙汰しております!Joushiです。
誰だよ、って思った
知らんのか?
元OWプロで趣味でLoLやってたらLJLに出れた男
S9の夏からLoL触ってえびンモTVでプール広げて
ザックで2020のスカウティンググラウンズ優勝して
1/17からRJ合流し40日位でLJL2位
Joushiはそういう所があるからな
Secretはヒラメからタイに進化したのか
RJの試合は勝とうが負けようが面白い。応援したくなる。
記事にもある通りGPは今までのRJのスタイルにマッチしてると思う
このスーパーウィークで完成度が高くなってたらいいでござるな
LJLの解説陣もこれぐらい研究してくれたらなぁ
個人配信とか見たらかなり突っ込んだ話してくれてるからTwitchとか探してみるといいよ
確かにLJL内でももう少し突っ込んだ話をしてくれると面白いなと思うけど
何それ
仕事では手抜いてるって意味やん
聞き手が求めてないと判断してるからでしょ言葉に気を使え
日本だと下手なこと言うと炎上するんだよ
レボルも昔はかなり毒吐いてたけどかなり気を使って解説するようになった
お前はこんなところに来てないで社会に出ろ。
eyesさんの振返り動画好き
QWERでもRJの振返りは結構あるしやっぱり皆わくわくしてるんだなって思う
Kinatuの成長が凄まじいのは勿論、他のメンバーもしっかり仕事した上で(VCでも)Kinatuに花を持たせててこのプロ集団格好良すぎだ
でKRソロランクいくつなの?
17歳?18歳?だし将来性はあるけどこの時点で技術的にはマスターいけてないと先がない
20歳までにチャレになれたらLJLシーンでもトップになれる
先がない(先がない老人低レートLoLプレイヤー)
JPグラマスKRマスターらしい
kinatsu「初めてのチャレはKRにとっとく」とかhachaがツイートしてた
Vicalコーチの出国前インタビュー通りにちゃんと進められてるのが凄い。コーチの経歴が錚々たる世界戦経験チームばかりなのも
「私はBotは韓国人選手に任せMidとTopの訓練を重点的に行う予定だ。先程、自分が他チームよりやることが多いと述べた理由がこれだ(笑)」
「(Kinatuは)どのようにすれば、実力が増えるか、トレーニング方法を知らないようだった。実力的を上げる為のフィードバックが必要だが、常に同じ方法のみでゲームしているようだった。」
https://sports.news.naver.com/news.nhn?oid=236&aid=0000210384
この分析は結構的外れ感あるな
お前のコメントも的外れ感があるな(適当)
粗削りだけど、いつかエビみたいな存在感のあるTOPになってほしいね
ヘラルドを取れば取るほど勝率が下がるRJにとって、Kinatu君が優秀なのは本当に喜ばしいことなのだろうか?
ちゃんと記事読んだか?
勉強になる記事だった。
目に見えて成長してるってことは良いフィードバックがあって
しかもそれを数少ない実戦で還元できているってことだから素晴らしい。
kinatu本人は勿論、周りのメンバーもチームとして成長しているんだろう。
hachaさんのことは大嫌いだけどRJには頑張って欲しい。
ガンプラって敵がtopにリソース割いてきた時は比較的簡単にダイブされる印象あるけど本当にリソースない状態でピックしていいものなのか?
いつものリソースゲエジ論
Joushiがプール増やしてほしいと言っているならこのままナーをこすり続けるのが正解だろうな
ライジングスターと呼ばれるほどではないと思うんだけど
ここ数年のLJLの新人たちとKinatuを比べると、十分にライジングスターだよ
この記事にあがってる試合の前までで新人にしてはかなり良いと注目されていたけど
レネクはそこそこだけどナーは全然ダメだったねって言われてた
そんな中でCGA戦でナーで結果だして、次のSHG戦では1stBANでレネク・ナーをBANさせた上でエイトロで仕事した
この一連の流れはドラマチックで面白かった
今まではRJはKR bot強いから他潰そうって感じの相手が多かったけど、
botを序盤から潰しにくる相手との試合でどういうプレイをするか気になるね
ナーは全然ダメだったねって言ってたのはナーの難しさを知らない奴らだけや。
ナーはプロシーンに出てくるトップレーンのチャンピオンの中でもかなり難易度が高い方なわけで、ドラマッチックというよりも純粋に高難易度チャンプをここまで仕上げてきたキナツの才能に興奮している人の方が多い。
最初は確かに立ち回りもゲージ管理も新人だもんな…って感じだった
でもその翌週に立ち回りもゲージ管理も完璧に仕上げてノーデスキャリーした
ほんと興奮したよ
はちゃ曰く前日までは問題点多かったらしいけど本番に強いのも推せる
Eviに勝ったな
名実ともにプロシーンでEviを超えた男
V3はこなれたチームだから、今日の試合も本当に楽しみ
管理忍さんVicalコーチにインタビューしてくれませんか?
この人の理論てなんかしっくり来ない所あるんだよな
RJは他のチームと比べたらLJLではマクロある方だし
この人が言ってたリソース理論はある角度では正しいとは思うけど疑問符の浮かぶこともある
リソースを注がれなくても活躍できる選手とできない選手がいるのは間違いないけど
強い選手ってサポーティブとされるチャンプを使っても筋力を見せつけるしなぁ
個人的にはレーンでのミクロはあるけど集団戦下手とかレーン終わった後の判断ができないとか、チャンピオンプールの問題でプレイスタイルが固定化されてしまったりとかの要素が大きいと思う
リソースを注がれなくても強いってさっき言った問題をクリアできてないと無理だと思うんよね。だけど実際にはこの問題を解決できていない選手のことをリソースがなくても活躍できる選手として挙げてて、その中で評価の高い選手は大体集団戦の問題はクリアしてて集団戦強い選手なんだよね
無理やりこの理論に当てはめてる感が否めないんよ
リソース必要しない云々てレーンでの筋力が足りないだけだと思う
レーン強くて集団戦強い選手は実際いるわけで、チームとしては安定して育ちやすいからみんなで育ててるだけ
けどそういう選手は別にリソース注がれなくても強いと思うよ。リソース注いだ時とそりゃ伸び率は違うだろうけど
このリソース理論は個々の問題を見づらくするだけに思える
SHGはタッスル選んだのが一番の間違い
タッスルなんてJP枠だったとしても唯一の日本人JGはちゃめちゃより遥かに劣るレベルまで落ちた選手
3KR1OCE1JPで弱いチームなんて存在価値がない