以下、Korizon EsportsによるDK ShowMakerへのインタビューを紹介。前半はこちらから。
――まずは、Worlds進出についてお聞かせください。
ShowMaker:ですね、LCKの1位枠を得ることができました。シーズン中はずっと考えてたんですよ。自分もWorldsに行きたいし、DKとしてWorlds進出は最低ラインだろう……って。運良くLCK優勝まで達成できて、良かったです。
――MSI同様、アイスランドにて行われますね。
ShowMaker:僕は大会ごとに、違う場所へ行きたいんですよ。アイスランドは最近行ったばかりですから……同じ会場で戦って、同じホテルに泊まって、そして近くにある同じレストランを使うことになると思います。あまり嬉しくはありませんね。
――アイスランドを「乾燥していて、寒い」とおっしゃっていたこともあり、ShowMaker選手のことを心配する声もあります。
ShowMaker:今回は加湿器を持ってくつもりです。あと薬も。食事の問題もありますし、できる限りで解決していかないといけませんね。
――アイスランドで、何か食べ物が恋しかったりしたのでしょうか。
ShowMaker:うーん……トッポギですね。
――本当にトッポギが好きなんですね。
――しかし、LCKを優勝してアイスランドへ……というのは満足感のあるものだとは思いますが、同時に「運が良かった」ともおっしゃっていましたね。DWG KIAのメンバーが皆とても幸せそうだった中……ShowMaker選手は優勝してどう思ったのか、詳しくお聞きしたくなりました。
ShowMaker:決勝がライブ会場で行われていた、というのもそう感じられた理由の1つでしたね。それに……シーズン中、DKは何度かピンチに陥ってましたから、その分意味のある勝利になりました。シーズンを1位で終えられるかどうかも他のチーム次第だったので、かなり運が良かったんですよ。
――最近のインタビューでは、シーズン中のストレスについておっしゃられていました。優勝を経て、変わった点などはあるのでしょうか? よろしければお聞きしたいです。
ShowMaker:かなり楽になりました。試合をして、スクリムをして……ってかなりスタミナを使うことなんですよ。でも優勝して、全部どこかへ飛んでいきました。急に肩の荷が下りたような気分でしたね。
――トロフィーを手にした後も、夏は大変だったとおっしゃっていましたね。その時は何について考えてらしたのでしょう。
ShowMaker:やはり、MSIまで遡ると思います。決勝について思いを馳せて、「自分がもっとパフォーマンスを出せれば勝てたかもしれない」と考えて……そういった気持ちがずっとあったんです。韓国に戻ってきても、たくさん後悔していました。そのまま休みもなくスクリムをして、夏に向けた準備を始めましたから。
シーズン当初は苦戦していましたが、その一方で優勝候補でもありました。すでにLCKで何度かタイトルを取ってきましたしね。自分たちへのハードルも高かったのに、それを超えられなくて……本当に堪えましたよ。
それに、ドラフトの優先度について問題もありました。解決するにはスクリムをたくさんして、そこでたくさん勝って、選手みんなが各チャンピオンの優先順位について理解しなくちゃいけません。でもスクリムの成績も悪くて……MSI当時もかなり悪かったんですよね。どんどん負の連鎖が続いて、パフォーマンスも悪くなっていってしまいました。中盤、ロールスワップもしましたし……(笑)。
なんと言えばいいんでしょう? ひどいシーズンでしたね。なんとか優勝で終えることができましたが、この夏のことは今後も忘れられないと思います。これまでこんなシーズンは経験してきませんでしたから。
――プレッシャーもあったかと思います。「これまで成功を収めてきたものの、現在の成績がそれを超えられない。自分はもっとできるはずなのに……」という内面的なものもあったのでしょうか。それとも、大勢に注目されている、という外面的なものでしょうか。
ShowMaker:LoLはチームゲームじゃないですか、自分が上手くやったからと言って勝てるものではありません。だから、自分はなにかチームの助けになれることがあれば何でも、できる限りしたいというタイプのプレイヤーなんですよね。精神的に余裕がある限りは、そうありたいと思っています。ただ今シーズンは余裕が持てなくて、以前ほど助けになれていませんでした。
自分のフォームにも満足できていませんでした。些細なことですが、以前は自分もスペルのチェックをしていたんですよ。ただかなり精神に負担のかかることなので、夏に入ってそれが難しくなってしまった。じゃあレーニングが上手く行ってたかと言うと、そうでもなくて。夏は本当に上手く行きませんでしたね。
――Elyoya選手に最近話を聞いたのですが、彼は「上に立つ者として大きなプレッシャーがあったのでは」とShowMaker選手のインタビューを見ておっしゃっていました。
ShowMaker:どう言ったらいいか……自分は昔のSKTほど、長く頂点に立っていたわけでもありません。ですが、頂点に立ち続けることがどれだけ難しいかは分かります。2~3番手で頂点を目指すのに比べると、頂点に居続けるというのは本当に難しい。
僕たちも機械じゃありませんしね。上手くやるときもあれば、下手なときもある。もちろん、安定したパフォーマンスを出すための努力は必須ですが……しかし浮き沈みはあるものですし、そんな中他のチームは皆こちらを研究して、1位の座を奪おうとしてきます。でもそういったチームと違って、僕たちには目指せる目標がないんですよ。
そして、完全に守り切るというのも難しくて……得意なプレイスタイルやチャンピオンがあったとしたら、相手はそれをより深く研究してきますから。すると新たな戦略、チャンピオンを試さなきゃいけなくなって……そのプロセスを最適化する、というのも大変ですからね。守るだけというのはスリルも少ないですし。
こういったことはあまり口にしないほうがいいと思い、これまで伏せてきていました。でも、シーズンも終わって安心したのかもしれませんね。玉座を守るのは、ただただ大変ですよ。
――一度トロフィーを手にしたことがある、という経験があるとトロフィーの見え方も変わってくるのでしょうか。
ShowMaker:……間違いないですね。最初にトロフィーを手にしたときは、良い気分になれます。でも自分は一度トロフィーを手にすると、何度もそうしたくなってしまうんですよね。だからWorldsに向けて練習しているし、そのモチベーションもあります(笑)。アイスランドに遺恨も残してきたところですから。
――ですね。同じ会場で、今度は勝ってやる……といった類のモチベーションもあるのでしょうか。
ShowMaker:絶対勝ってみせますよ(笑)。ただ、アイスランドにはあまりいい思い出もないんですよね。ファンの皆さんは「2位だったとしても、ShowMakerは良いプレイをしてた」と言ってくださるかもしれません。もちろんそういう見方もありますが、自分にとってはチームの勝利こそが大切です。
2位という結果には本当に悔いが残りますね。夏の間は、「結果こそが大事だ」と繰り返し唱えていました。MSIの決勝では、自分は上手くできていなかったと思いますし、結果も微妙で。今回こそは、いい結果で終われるよう努力しています。
――18~19年のShowMaker選手と今とを比べてみて、なにか変わった点はあるのでしょうか。
ShowMaker:そうですね、プレイスタイルは大きく変わりました。ゲームについての考え方も変わりましたね。新人の頃は……多分新人はみんなそうだと思うんですが、自信に満ち溢れていました。「サモリフで全員キルしてやるからな!」って感じで。ポジティブに言えば、恐れ知らず。ただ、悪く言えば地に足のついていないプレイをしていたんですよね。
当時は全員新人、Damwon自体もCKから上がってきた新チームでしたから。Canyonは初のプロ活動、Nuguriも初LCKで、botデュオも同じ。走って、走って、でもそれが正しい方向に向かっているのかわからなくて。そう信じて走っていましたが、結果は行き止まりだったんですよね。当時勝てていたのは、各個人のアウトプレイのおかげでした。
今は、しっかりとした戦略を立てることができています。有利を維持しつつ、勝利へと繋げられる状況を作れていて、そして、その中心が自分ですから。一番大きな変化と言えるのではないでしょうか。
――さて、ここで恒例の質問をさせてください。Worldsで戦いたいチームは? (笑)
ShowMaker:(笑)。LPLですね……1つ選ぶとしたら、EDGかFPXです。4チーム全てと戦いたいくらいですよ。
――今何と?
ShowMaker:ちょっともったいないなって。LNG、RNG、FPX、EDG……どれもかなり特徴的で、しかも非常に優れているチームですから。彼らとのスクリムが待ちきれません。
――スクリムと言ってくださって助かりました。インタビューをご覧になっているLCKファンの心臓が止まるところでしたよ。
ShowMaker:まあ、倒してみせますよ!(笑)LECからはMAD Lionsですね。19年、Splyceでプレイしていた頃からHumanoid選手を知っていますが、当時の彼はあまり良いパフォーマンスではなかったものの、強烈な印象を残していった選手でした。
これもまたスクリムについての話なんですが、一度Splyceとスクリムしたことがあるんです。Humanoid選手はシンドラを、自分がヤスオをピックして。ヤラガス(グラガス+ヤスオ)対シンドラといった形でした。一度のみならず、二度三度……と彼はデスし続けたんですが、ずっとこちらに立ち向かってきたんです。すごく印象に残りましたね。
その年の彼は準々決勝で力尽きてしまいましたが……。昨年は不運にもプレイインで負けてしまったものの、Humanoid選手自身のパフォーマンスは良かったと思います。ずっと評価していた選手で、そして今回、再びLECを制覇してWorldsにやってきて。是非戦いたい相手ですね。
――Faker選手は最近、WorldsでDWG KIAと戦いたいと。
ShowMaker:ですが同じ地域のチームと戦うには、かなり上の方まで登ってこないといけませんよね。できるだけ上のステージで戦って、彼に勝ちたいです。
――しかし、FPXと同じグループになるかもしれない、というのも面白いですね。
ShowMaker:本当に困ってますよ。全シードがアナウンスされて、各パターンのシミュレーションをしてるんですが……死のグループはどんな組み合わせになるんでしょうね? しかしFPXと同じになったら、かなり厳しいグループになると思います。Doinb選手が素晴らしいですし。
ですが、同じグループになるのも面白いでしょうね。僕たちはいつも引きが悪いんですよ。死のグループばっかりで! 19年はiG、TLと。当時iGはディフェンディングチャンピオンでしたからね。20年は当時かなり評価されていたJDGと、Rogue。だから今年もそうなるんじゃないかと……今思えば、MSIでも厳しいグループだった気がします。
――ハードモードですね。
ShowMaker:グループ分けにおいて、1位枠はその恩恵がある……と考えられてるじゃないですか。これまであまり恩恵を受けられた記憶が……。
――では、最後になりますが……再びWorldsのトロフィーを手にするようなことがあれば、それはどういったものになると思われますか?
ShowMaker:もう……最高でしょうね。今年のしんどさを昨年と比べたら、もう500倍はしんどい年でした(笑)。今まで一度も泣いたことはないんですが、今年勝ったら泣いてしまうかもしれません。Khanも最後の年ですしね。なので皆さん、僕が泣くのを楽しみにしていてください。
ふたたび最強であることをShowMakerんりょうしてしまうのでござろうか。
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コメント
審議拒否
なんて?
今回のは普通に上手いと思ってしまった。悔しい
今回のは少し感心してしまった
—今何と?
笑makeに失敗してないか?
あまりに使い古されたギャグのため審議不能
賛否両論ギャグ出ちゃった・・・
普通に面白いと思ったけど何か悔しいから荒れるようなレスするわ
面白いじゃんこれつまんないとか言ってる奴生きてて楽しいんKhan?
俺はShowMakerんりょう好きだよ
ShowMaker:グループ分けにおいて、1位枠はその恩恵がある……と考えられてるじゃないですか。これまであまり恩恵を受けられた記憶が……。
聞いてるか?Riot
一字一句同じコメントしようとしてたから笑ったわ
いきなりの日程変更とか酷かったもんなぁ
グループ分けにおいてって言ってるんだから、グループステージでどのグループにわけられるかって話でノックアウトステージとは関係なくない?
そのあとでも死のグループばっかだったは死してるし
LCKもLPLもLECも1位抜けチームは無論どこも滅茶苦茶強いけど2位抜けもかなり油断ならないチームが揃ってるからそりゃ楽なグループはあまり出来ないよね
3位抜けまで行くとうん…?となるチームも出てくるけど
>>今思えば、MSIでも厳しいグループだった気がします。
これはホルホルしても許されますか?
EDG FNC HLE PSGのデスマッチになったりしないかなあ
LCK…mid…涙…なんかあったような…?
俺はFAKERの嬉し涙が見たいよ
LPLも国の方針で雲行き怪しいし、Nuguriは来年DKに戻ってきそうだから
決勝戦はFPXvsDKが観たいけど下馬評通りに行かないのがWCSだもんな
去年も誰がSNが決勝いくと予想できただろうかって感じだったしなぁ