スポンサーリンク

HLE Zeus「生まれてきて一度もやったことがないマッチアップだった。でも自信があった」- MSI2026決勝試合後インタビュー【現地取材】

スポンサーリンク

「生まれてきて一度もやったことがなかった」MSI決勝ラストピック、ZeusがムンドでBLGを沈める

7月12日、韓国・大田で行われたMSI 2026決勝。第5セット、ラストピックでHLEのZeusが選んだのは、圧倒的に不利なドクター・ムンドだった。相手のBLGは5番目のピックでエイトロックスを確定させており、Riot公式英語配信の実況が「Blind would be kind of crazy here!(ここで先出しはクレイジーだ!)」と驚いた一手。Zeusのムンドを牽制するピックだったと言える。のちにZeusはエイトロックスvsムンドの構図を、生まれてきて一度もやったことがなかったと明かした。LoL忍者も出席した試合後の記者会見で、Zeusはそのピックに至った経緯を語った。

優勝の瞬間


―― Hommeヘッドコーチに質問です。前回の勝者側ブラケットでBLGと対戦して得た教訓があるとすれば何ですか。そして、その教訓は今日の決勝でも役立ったと思いますか。

 

Homme:大いに助けになったと思います。あの時は第1、第2セットで私がバンピックをうまくできず、選手たちにかなり苦労をかけました。今日はその部分をしっかり補って臨めたと思いますし、負けている状況でも選手たちが諦めず最後まで最善を尽くしてくれたので、この結果を得られたのだと思います。

 

―― Hommeヘッドコーチに質問です。相手のDaenyヘッドコーチよりも、バンピックで優れていた部分があるとすれば何でしょうか。

 

Homme:勝者側ブラケットで負けた後、コーチ陣や選手たちと一緒に、バンピックについて本当にたくさん話し合いました。そういう部分で、我々のほうがより良く準備してこられたのではないかと考えています。

 

―― Kanavi選手への質問です。HLEにとって創設以来初のMSI優勝となりました。これはあなたにとってどのような意味を持つのでしょうか。

 

Kanavi:チームメイトと一緒にMSIで優勝できたことが、とても意義深いと思います。初めてのMSI優勝を一緒に達成できて、とても嬉しいです。

 

―― Zeus選手への質問です。トップレーナーは他のレーンに比べてゲームへの影響力が少ないという評価もありますね。これについてどう考えますか。また、「世界最高のトップ」という称号については、どのような考えをお持ちですか。

 

Zeus:一般的な話としては、トップレーン自体が勝利に大きく影響するとは思っていません。それでも、試合が拮抗している時にトップレーナーが一度変数を作ることは、とても重要だと思います。
以前は「自分のレーン戦さえうまくやれれば」という主義でした。ただ、去年からゲーム全体にどう影響を与えられるかを考えるようになって、トップレーンも自分次第で多くのことができるレーンだと思うようになりました。
そういう部分で自分が一番うまくやっていると思うので、「世界最高のトップ」の称号には自信があります。

「変数(변수)」は韓国のLoLコミュニティで定着した表現で、試合の流れをひっくり返しうる予測不能な一手を指す。安定して計算が立つ状況やプレイヤーを意味する「常数(상수)」と対になる概念である。

 

―― Gumayusi選手への質問です。前回BLGに敗れて敗者側ブラケットに落ち、LYONを破って勝ち上がり、ついにMSI初優勝を果たしました。この過程で、ご自身にどのような変化がありましたか。

 

Gumayusi:自分自身の内面的な変化は、そこまで大きくなかったと思います。ただ、BLG戦に負けた後、BLGが好んで使う非ADCピックに対してバンピックでどう対処するかを、かなり緻密に設計しようとしました。

 

―― Zeka選手への質問です。以前のインタビューで、国際大会で優勝するよりLCKで優勝するほうが難しいと話していました。今日、国際大会であるMSIで優勝しましたが、その考えに変わりはありませんか。

 

Zeka:比較的最近のインタビューですね。個人的に、国際大会で対戦する海外のミッドレーナーよりも、LCKで対戦するミッドレーナーのほうがはるかに上手いと思っています。だからそう答えました。その考えは今も同じです。

 

―― Zeus選手への質問です。今日、Bin選手を相手に勝利し、決勝MVPまで受賞しました。第5セットをどのように勝利へつなげたのか教えていただけますか。

 

Zeus:Bin選手とは、以前からお互いに勝ったり負けたりを繰り返してきた間柄です。勝敗よりも、今日は良い試合ができたと思うので楽しかったです。
第5セットはムンド対エイトロックスの構図でしたが、20分あたりまでは正直、エイトロックスが圧倒的に有利なマッチアップです。だからチームメイトが、その不利な時間帯を耐えてくれる必要がありました。みんながその時間をとてもうまく凌いでくれたので、中盤以降でかなり有利になったのだと思います。

 

―― Hommeヘッドコーチに質問です。MSIでは、ほとんどのチームがボットレーンでさまざまなメイジをピックしていました。一方でHLEは、以前のメタでも使われていたジグスしか使っていません。正統派のマークスマンにこだわった理由は何ですか。

 

Homme:まず、うちのボットはAPチャンピオンをやっても十分に強いのですが、正統派のマークスマンをプレイした時のほうが、はるかに強力だと考えました。構成上も正統派のADCを起用するに足る状況だったので、その選択が必要だったと思っています。

 

―― Zeus選手への質問です。LCKで積んだ長年の経験、そして国際大会に数多く出場してきた経験は、昨日のLYON戦と今日のBLG戦に、どれくらい役に立ちましたか。

 

Zeus:昨日と今日のシリーズは、正直、我々のうち一人でも経験が足りなかったり、揺らいでいたりしたら、崩れていたかもしれない危機的状況が本当に多かったです。
しかし、そういう窮地に追い込まれた状況でも、全員が平常心を失わず「最後まで行けば勝てる」と考えていました。それが、パフォーマンスにとって最大の助けになったと思います。

 

―― Zeka選手への質問です。今日、初のMSIタイトルを獲得しただけでなく、Worlds、First Stand、MSIのすべてを初出場で制した唯一の選手という大記録を保持することになりました。これはご自身にとってどのような意味を持ちますか。また、どのような選手として記憶されたいですか。

 

Zeka:まず、今日の大会で優勝して、そういう素晴らしいキャリアを作り上げられたこと自体は嬉しいです。
ただ、今回のMSI優勝を起点にしても、今年の日程はまだ多く残っていると思っています。初出場で初優勝したことで終わりではなく、これからも優勝カップを積み重ね続けることが目標です。

 

―― Delight選手への質問です。HLEのロースターが非常に華やかなだけに、Delight選手は相対的に国際大会のタイトルが最も少ないとも言えたかもしれません。しかし今日、初のMSI優勝を達成しました。今日の決勝は、ご自身にとって最も特別な記憶になりましたか。

 

Delight:国内リーグの優勝は何度か経験しましたが、国際大会ではこれまで、よい成績を出せずにいました。今日を起点に、意義深い国際大会初優勝というものを経験できました。
私の基準ではもっと重要なWorldsが残っていると思っているので、今日を起点にもっと頑張っていきたいと思います。

 

―― 昨日のLYON戦では、多くの人が予想しなかった第5セットまでの接戦になりました。Zeus選手もインタビューで、勝つために切り札のスウェインを出さざるを得なかったと話しています。今日も3対2の拮抗した勝負でした。LYONは決勝に進出するにふさわしい競技力を見せたチームだったと思いますか。それとも、HLEが大会を通じて次第にメタに適応し、良くなっていったと見ますか。

 

Gumayusi:私は、LYONが今日決勝に進出していたとしても、BLGと十分に良い勝負ができたと思います。

 

―― Zeus選手への質問です。第5セットでドクター・ムンドをピックしましたが、ムンドはエイトロックスに対して非常に不利なピックとして知られています。どのような背景でピックすることになったのですか。また、先ほどの回答で、レーン戦よりゲーム全体への影響を考えるようになったと話していましたが、もし昔のZeus選手だったら、ムンドは選ばなかったでしょうか。

 

Zeus:今日の試合をやりながら感じたことは、相手が私に特定のチャンピオン、アニビアやムンドなどを渡したくないということでした。

エイトロックスは、普通なら先出しするようなピックではありません。だから、私にムンドをやらせないためにエイトロックスを選んだのだと考えました。

現実的に考えてみたのですが、「ムンド対エイトロックス」の構図はこれまで生きてきて一度もやったことがなく、どの程度耐えられるかという確信はありませんでした。ただ、自分の自信として「十分にやれそうだ」という感覚があったので、ピックしました。

昔の私なら、おそらく無難で適当なチャンピオンを選んでいたと思います。

BLGのエイトロックスはドラフト5番目(B3)、HLEドクター・ムンドはラストピックである。Riot公式英語配信では、BLGがエイトロックスを確定させた瞬間に「Aatrox! Blind would be kind of crazy here!(エイトロックス!ここで先出しはクレイジーだ!)」という実況が入っている。

 

―― Gumayusi選手への質問です。今日の決勝は第5セットまでもつれる接戦で、セットごとにボットの構図やADCが集団戦で担う役割も少しずつ違いました。ADCの立場として、最後のセットまで最も重要に守ろうとした基準は何でしたか。

 

Gumayusi:バンピック全体の過程で、コーチ陣がボットに求めていた最も重要なことは「ボットレーンの主導権を利用した序盤のファイト参加、そしてオブジェクトのコントロール」でした。だからその部分で常に先手を取ろうと努力しましたし、実際のゲームでもうまくできたと思います。

 

―― Kanavi選手への質問です。相手がレベル1から積極的にインベードしてジャングルを荒らすなど、Kanavi選手を強く意識したルートを見せていました。BLGがこのように序盤のルートを攻撃してくると予測していましたか。また、その攻撃を受けた後、どのようにフィードバックし、次のセットを準備しましたか。

 

Kanavi:BLGは前回の勝者側ブラケットの試合でも、序盤にインベードして、それを織り込んだプランニングをしてきていました。当然、決勝の準備をしながらその点への対策も多く考えていたのですが、相手が思ったよりも上手くやってきて、序盤でかなり崩されたと思います。
第2セット以降は、序盤をできるだけ崩されないよう気をつけてプレイしようとしました。

 

―― Hommeヘッドコーチに質問です。MSIが終わっても、EWCやWorldsといった国際大会が残っています。特にEWCは日程が迫っています。今のチームで少し物足りない点、あるいは残りの大会で補うべき点があるとすれば何でしょうか。

 

Homme:またすぐに出国しなければならないと聞いています。休む暇がないというのが、我々の立場としては体力的に厳しい部分です。
でもEWCの日程はそれほど長くないので、大変ではあるでしょうが、選手たちは皆それだけ経験豊富なベテランなので、自分でコンディション管理をしっかりしてくれると信じています。

 

管理忍

強心臓でござる。

おすすめ関連記事

BLG Daenyヘッドコーチ「普通あの場面でムンドは出さない。本当に心臓が強すぎる」- MSI2026決勝試合後インタビュー【現地取材】
MSI 2026決勝でHLEに敗れたBLG。Daenyヘッドコーチが試合後の記者会見で、Zeusのドクター・ムンドピックと第4セットの敗因を語った。LoL忍者による現地取材。
全員大満足の神シリーズ! MSI2026 Grand Final BLG vs HLEに対する海外の反応
BLGとHLEによる5ゲームのシリーズをまとめる。選手の活躍、コミュニティの反応を整理し、MSIでの名勝負を振り返ろう。

コメント