
26.16でボットレーンのメイジに調整へ、Riotがサポートローミング弱体化とADC強化を表明
- Riot調整班Phroxzonが、26.16でボットレーンのメイジとADCの力関係に調整を入れると表明した。レーン外サポートのゴールド/経験値ペナルティ引き上げ、バーサーカーブーツとフリートフットワークの強化、ADCの魔法防御の基礎値強化などを挙げている
- 海外コミュニティは方向性そのものは歓迎しつつ、ADC向けの魔法防御アイテムの選択肢の乏しさや、2018年のパッチ8.11で削られた体力自動回復の復活を求める声を上げた
- 一方で、ローミングを抑えるために経験値の仕組みをさらに一層重ねる手法への疑問や、メイジの勝率をマルファイトと比較したRiotの説明そのものへの反論も出ている
Riot Phroxzonのツイート:
26.16に向けたボットレーンのメイジと今後の方針
26.15のRundownは今夜遅くに公開します。今週は少し遅れました。
プロシーンのボットメイジ
MSIの時点では、ボットのメイジはピック全体の20%程度でしかありませんでした(体感ではもっと多く感じられたはずです)。しかしEWCとKeSPA Cupでは存在感と優先度が明確に上がってきており、この流れは今後さらに強まりそうです。
この動きはランク戦にも大きく波及し始めています。
ほんの数ヶ月前の3月には、エンチャンターとレンジのサポートが支配的なメタで、その結果としてボットレーンのADCやハイパーキャリーが非常に強い状態でした。
これらのチャンピオンは、2026シーズン開幕時の変更から大きな恩恵を受けていました。ADCのクエストがエンチャンターと組むことで過剰にスケールする点や、サポートロール全般のローミングを抑える変更などです。
そこでパッチ26.11で、メレーサポートを強化し、レンジサポート、特にエンチャンターを弱体化する調整を入れました。
しかし同時に、年始にサポートクエストへ組み込んだアンチローミング/アンチレーンスワップの制御を、巧妙にすり抜ける方法を仕込んでいた腕利きのシェフたちもいました。
結果として、ローミングサポートへ、そしてADCボットから離れる方向へ、大きな揺り戻しが2度起きました(First Standのエンチャンターメタに何も手を加えず、ローミングの発展だけが進んでいたらどうなっていたか。思考実験としては興味深いところです)。
ボットレーンのメイジがある程度成立すること自体は、全体として好ましいと考えています。ただ今観測しているのは、反対方向へ振れすぎている状態だと言えます。ADCはプレイヤーにとって馴染みのある存在であり、ボットレーンの主軸となるクラスとして今後も支えていきたいと考えています。
2026シーズン開幕時にサポートのローミングを弱体化する判断に至った、ゲームプレイ上の不満点は今もすべて有効です。そのうえであの変更群では、意図しないローミングや独自のプレイスタイルを過度に罰しないよう、アンチレーンスワップ/アンチローミングの制御を意図的にやや軽めに留めていました。
メタに関するプロ選手からの不満も数多く届いており、それも考慮に入れています。
ADCと、そこで培われたスキル表現を突然成立しなくさせて、サブクラスの乗り換えを強制するようなことはしたくありません。難しいバランスです。
とはいえ、学びたい方に対しては、プロが多様なチャンピオンを扱えるスキル表現を奨励したいですし、その余地も残したいと考えています。結果として構成の柔軟性や試合展開の多様さが生まれ、長期的にはチャンピオンの幅も広がります。
通常プレイのボットメイジ
この「盛り上がり」の多くは、通常のプレイにも流れ込んでいます。
プレイヤーはボットメイジを試すことに前向きです。とはいえ、全員がそれを歓迎しているわけではありません。メイジは試合のかなりの時間帯でADCに対する天然のカウンターになりますし、プロのサポートローミングを真似しようとするプレイヤーは、レーンの相方に利益より苦痛をもたらすことのほうが多いです。
全体としては、メイジがボットで成立すること自体は、レーンと試合の多様性を増やすものとして好ましいと考えています。
ただ、ボットのメイジが多すぎ、しかも一部のケースで強すぎるとなると、各レーンで何がプレイされうるかという習熟と期待を大きく損なってしまいます。
そのため、このパワーの力関係そのものを大きく変えるつもりはありません(例:メイジは早い段階でスパイクが来て、スケーリングの曲線も滑らかです。ADCは遅いが強いスケーリングで、成功と失敗の振れ幅が鋭いです)。ただし、差が極端になっている部分については、その大きさを是正したいと考えています。
例えば、メイジとADCのビルドの滑らかさ、マナ量、スパイクの水準などをすべて揃えて差をなくすのは、「問題を解決する」手段としては手っ取り早いですが、クラスの差別化そのものが消えてしまいます。
ボットレーンでのメイジの姿は、プロシーンでの現れ方ともかなり異なります。
ここ数年、ブランド、スウェイン、ジグス、ベイガー、セラフィーン、ゼラスといったボットのメイジは、サポートをローミングさせることで勝つケースは(特に歴史的には)多くありません。多くの場合、サポートと組んでポークで押し出すか、2v2で倒すかで勝っています。特に平均的なレート帯ではそうです。
彼らの勝率が高いのは、ADCと比べて初回プレイ時点のスタート勝率が高く、習熟曲線が浅く、そして(すべてではないものの)一部の対面でADCに有利がつくためでもあります。
結果としての勝率は、真のパワーレベルを測る指標としては誤解を招くものだと考えています。マルファイトが52〜53%の勝率でも警戒すべきではないのと同じ理屈です(初心者が握っても勝率が高く、習熟による伸びは小さい)。
何をするのか
26.16では、こうした力学に対して的を絞った調整を入れます。例を挙げます。
すでに確立されたレバーを使ったサポートローミングの直接的な弱体化(レーン外にいるサポートのゴールド/経験値ペナルティを、レベル3までの25%から、レベル5までの33%へ引き上げるところから)
不足しているADC向けの手段の強化(バーサーカーブーツ、フリートフットワーク)
ADCの魔法防御の基礎値を強化、レベルによる成長値を弱体化
ヒールの強化
その他にも試験的な案をいくつか検証中です。方針が固まり次第、週内に共有します。
このテーマに情熱と意見を寄せてくださった全員に感謝します。プレイスタイルの多様性を広げて報いることと、その普及の速度、そして多様性のためにプレイヤーとプロ選手にどれだけの負担を強いるか。その間で適切なバランスを取りたいと考えています。
反応
- 魔法防御の基礎値アップに、ローミングサポートの弱体化、ADCのサステイン強化。どれも大歓迎だわ。方向性としては正しい第一歩だと思う。
- 基礎の魔法防御を盛りすぎたら、またADCがミッドに行くようになるぞ。とはいえ発想自体は好きだけどな。
- 間違いない。トリスターナミッドが確実に戻ってくるわ。
- >すでに確立されたレバーを使ったサポートローミングの直接的な弱体化(レーン外にいるサポートのゴールド/経験値ペナルティを、レベル3までの25%から、レベル5までの33%へ引き上げるところから)
これ、ローミングサポートに対してとんでもなくデカい弱体化じゃないか?
- これが刺さるのはプロシーンのイカれたローミングサポートだけだろ。ノーチラスとかを使って序盤に一度ローミングするくらいなら、カミールやパイクでレベル3以降レーンに二度と戻ってこないやつと同じペナルティにはならないはずだ。
- プロシーンだと、レベル1からトップとミッドにローミングして、そもそもレーンにいないことすらあるからな。ハハハ!
- そんなのプロシーンだけの話だって。ソロQのどんなグダグダな試合でも、サポートが15分間レベル1〜3のまま、みたいなプロシーンの馬鹿げた領域には届かないわ。
- いい変更だわ。それでもADC向けにもっとマシな魔法防御アイテムを追加すべきだと思うけどな。マルモティウスの胃袋がクソすぎるんだよ。ウィッツエンドはかなりいいけど、全員が積めるわけじゃないし。
- マーキュリアルシミター(棒読み)
いや真面目な話、ADCで積んでもクソにならない耐久系のクリットアイテムを、Riotが作ることは永遠にないだろうな。
- マーキュリアルシミター(棒読み)
- 8.11で入ったADCの体力自動回復の弱体化を、Riotには部分的にでも戻してほしいわ。ただ基礎の魔法防御アップは歓迎する。
- 8.11って、このゲームの全歴史のほぼ折り返し地点なんだよな。言っとくだけだけど。
別に主張の中身に反論したいわけじゃない。ただそれを思い出してほしかっただけだ。
- いやほんと、とんでもないパッチだったわ。まさにパラダイムシフトで、10年近く経った今でも語り継がれてる。
- 8.11って、このゲームの全歴史のほぼ折り返し地点なんだよな。言っとくだけだけど。
- ローミングを抑えるために、ボットレーンに経験値のルールをもう一層まるごと重ねなきゃいけないっていうのが、なんかどうにも不格好に感じる。設計の観点から見ると、今のLoLの問題のひとつがまさにこれなんだよな。こういう隠れた裏側のシステムを異常なまでに積み重ねて、Riotの好みの方向へゲームを歪めていくっていう。
- ボットレーンのメイジの勝率をマルファイトの勝率と比較して、それを根拠に「問題ではない」と主張するのは誤解を招く。
パッチ26.14におけるマルファイトトップの対面を試合数順に並べると、勝率はこうなる。
ジェイス:56.67%/モルデカイザー:45.37%/サイラス:45.49%/ティーモ:55.51%/ヨネ:52.38%/ドクター・ムンド:45.64%/エイトロックス:55.01%/トリンダメア:57.32%/ガングプランク:54.21%/ヴェイン:62.61%
マルファイトはADチャンピオンとマークスマンに対して極めて強いカウンターだが、ブラインドピックすると複数の不利対面で激しく罰せられる。マルファイトの総合勝率は、高度に特化していることと、有利な状況で選ばれる頻度が高いことの結果でもある。
これをジグスボットと比べてみる。ボットレーンのメイジの代表として選んだのは、ピック率がマルファイトトップに最も近かったからだ。主要な対面での勝率はこうだった。
ケイトリン:56.24%/エズリアル:54.54%/ジン:52.59%/カイ=サ:50.57%/ミス・フォーチュン:55.71%/ゼラス:50.91%/メル:58.08%/ジンクス:53.58%/ルシアン:51.87%/シヴィア:50.21%
ジグスは多くのマークスマンに対して非常に強いカウンターでありながら、主要な対面の中で最も相性の悪い相手が相手でも、なお半分近くは勝っている。マルファイトの高勝率を正当化するとされる「突かれる弱点のある対面構成」を、ジグスは持っていないように見える。
だから、ボットメイジの勝率をマルファイトの勝率と比較して「問題ない」と切り捨てるのは、根拠として妥当ではないと思う。
- ま、メイジがたまにはちゃんとマナ切れを起こすようになってくれたら嬉しいわ。
Source: Riot Phroxzon on Mage Bot Plans for 26.16
一進一退でござる。
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