LoL忍者:Alliyanさん、はじめまして。いつも動画を拝見しております。本日は、宜しくお願いいたします。
Alliyan:LoL忍者さん、はじめまして!いつもサイトを拝見しております。こちらこそ、宜しくお願いいたします。
LoL忍者:毎回、微に入り細を穿つような解説動画に驚いています。そもそも、AlliyanさんはどんなきっかけでLoLの解説動画を作成するようになったのでしょうか。
Alliyan:私はシーズン7に友人に誘われてLoLをプレイしはじめました。それまで、PCゲームは全くやったことが無かったのですが、「なんて面白いゲームなんだ!」と、一瞬で夢中になりました。そして、もっと強くなりたくて、上級プレイヤーのソロキューや、プロの試合を研究するようになったんです。分析結果を動画にして、見直して要点を覚えたり。そんなことを繰り返しているうちに、動画編集も楽しくなってきて。もっと楽しくてカッコいい動画を目指して、日々研究を重ねています。
LoL忍者:なんと、ご自身が強くなるために動画制作をされていたのですね。意外でした。
さて、私たちLoLファンにとっての最高の季節、Worlds2021がいよいよ目前に迫りました。私には、LoLはプレイするけれど、プロシーンにはあまり興味がない友人たちがいるのですが、彼らとも一緒に観戦で盛り上がりたいと思っていまして。Alliyanさんに、世界のプロシーンの解説を、今シーズンの動画の総集編的な感じでやっていただけないかと思ったのです。
Alliyan:私では力不足ですが、LoL忍者さんとはずっとお話してみたかったので、精一杯頑張らせていただきます!
とはいえ、私はLCSは時間の関係でほとんど観戦できておらず、LJLに関しては、LoL忍者さんは選手の皆さんに直接インタビューされていますので。LCK、LPL、LECに関して、私が知っていることをお話させていただきます。
シーズン11の簡単な振り返り
LoL忍者:無理やりお願いしてしまいすみません。では、シーズン11の簡単な振り返りからお願いいたします。
Alliyan:はい。1番大きな変更は、アイテムの大幅なアップデートでしょうか。恐らく、LoLをプレイしている方なら、誰もがご存知のところかと思います。
メタの印象としては、第一に、ジャングルのメタが全体を大きく左右するメタであったこと。第二に、征服者ファイターが一世を風靡したメタであったことの2点を挙げたいと思います。
まず、ジャングルメタについてお話します。
シーズン序盤は、韓国のDRX所属のジャングラー、Pyosik選手が発見した、ウディアを筆頭としたフルクリアメタでした。プロシーンに登場する可能性は、リワークされるまではおそらくゼロに近いだろうと多くの人が思っていたウディアが突如現れて結果を出し、とても驚かせてくれました。
突如プロシーンに登場し、多くのファンをあっと驚かせたウディア。
そして夏には、そうしたフルクリアジャングラーたちがナーフされ、一転してガンクメタとなりました。レーナーのピックも、ジャングルメタの変遷に呼吸を合わせるかのように、ルブランや、安くなったエバーフロストを持ったサイラスなど、ガンク合わせが強いピックが増えていった印象です。こうした変化の要因は、ジャングルメタによる影響のみだとは言い切れませんが、大きな影響を与えたのではないかと考えています。
次に、征服者ファイターについてお話します。
特にシーズン後半に顕著でしたが、キーストーンに征服者を選択したファイターたちが大暴れしました。その理由は、ゴアドリンカー、ディヴァインサンダラー、リフトメーカーと組み合わせた時の、圧倒的な長時間戦闘能力。いわゆる、「硬くて痛い」チャンピオンたちが、我が物顔でサモナーズリフトを闊歩しました。
リフトメーカー征服者アカリなども出てきていたので、正確にはファイターメタと呼べるかは不明ですが、彼らが集団戦の花形だったと思います。賛否両論あるものの、「えっ、ここから捲くるのか?」と驚くような、多くの映えるプレイを生んだ一面は否定できないのではないでしょうか。
また、こうしたメタの変遷は、ボットレーンにも少なからず影響を与えました。前述した、ガンクメタへの変化と、征服者ファイターがミッドレーンに居座るようになったことから、エンゲージツールを持つチャンピオンをジャングルに配置しづらくなるという事象が発生しました。そのため、エンゲージツールを持つヴァルスやアッシュなどのマークスマンが再び台頭するようになったのだと、私は見ています。
ライズのメタへの登場はユニークなものだった
LoL忍者:ありがとうございます。中でも、特に印象的だったチャンピオンは何でしょうか。
Alliyan:私はライズのメタへの登場の仕方が、実にユニークなものだったと考えています。
パッチ11.11で、レベルアップごとのHP上昇が僅かにバフを受けたものの、特に大きなバフを受けたわけではないライズを、シーズン後半になって突如T1のミッドレーナー、Faker選手がピック。その後、あっという間にプロシーンでトップメタになりました。
特にバフを受けたわけではないのに、プロシーンのメタに台頭したライズ。
その運用スタイルは、それまでとは異なる特徴的なものでした。まず、初手アイテムにコラプトポーションを持ち、マナを回復しながら序盤からハードプッシュを繰り返します。そしてレベル6になり、アルティメットスキルである「R – ポータルワープ」の取得後、少数戦に一方的な介入を狙いアドバンテージを獲得しようとする運用スタイルでした。
これは、流動的に次々とシーンが切り替わっていくLoLというゲームにおいて、まるで時が止まったような瞬間を生みました。ライズを起点に、敵チームに回避不能なアクションを突きつけていく戦略は、印象的なものでした。
ライズのポータルワープを利用した美しいガンクを決めるDWG KIA。
さて、特に大きなバフを受けたわけではないライズが、なぜ突如プロシーンのトップメタに躍り出たのか。色々な見方があると思いますが、私はコラプトポーションの補助による序盤のプッシュ性能の底上げと、対象指定CCをスキルキットに持つことがガンクメタに歓迎されたことが要因であると考えています。大きく強化されたわけではないが、色々なピースが噛み合ったために重用されるようになったというのは、実にユニークなメタへの登場の仕方だと感じました。
さらに注目すべきは、ライズのスケール性能。ご存知の方も多いと思いますが、ライズは後半になればなるほど強くなるチャンピオンです。終盤になると、前述した征服者ファイターにも、真正面から殴り勝ててしまいます。しっかり育ったライズのサイドプッシュは、もはやトップレーナーの手に負えなくなるのです。
ただし、パッチ11.19で、ライズの主力スキルである「Q – オーバーロード」と「E – スペルフラックス」がナーフを受けました。このナーフがどのようにWorldsメタに影響するのか、とても興味深いです。
LoL忍者:非常にためになりました! では続いて、世界の各チームについて教えて下さい。
LCK – 韓国
Alliyan:LCKは、昨年のWorlds王者であるDWG KIAが所属するリージョンです。マクロを駆使して手堅く展開していく傾向が強いと言えます。玄人好みのリージョンとも言えますが、観戦初心者の方は少し眠くなってしまうかも……?
DWG KIA
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世界最高の”体幹”を持つWorlds2020優勝チーム
Alliyan:DWG KIAは、昨年2020年のWorldsの覇者です。プロシーンを観る方ならきっとご存知の方も多いのではないでしょうか。ジャングルのCanyon選手と、ミッドのShowMaker選手という、2人の圧倒的に強い選手を擁しています。まさに、世界最強の”体幹”。ジャングルとミッドの2箇所で、ほぼ確実に有利が取れてしまいます。さらに、集団戦がおそらく世界一上手なチームです。さまざまなチームが、さまざまなアプローチでDWG KIAを崩そうと試みますが、今の所は崩し切る明確な手段が見つけられていないと感じています。
LoL忍者:DWG KIAは、ボットレーンが弱点であると言われることがあると思いますが。
Alliyan:DWG KIAのメンバー内では圧倒的ではないかもしれませんが、それでも、平均以上だと思っています。それに、ミッドとジャングルが圧倒的なアドバンテージを築き上げますから、相手としては、そこをチーム一丸となって支えなくてはならなくなる。そうしないと、そもそもマークスマンが力を発揮しはじめる後半まで保たないでしょう。
また、ボットにはヴァルスという安定択があったということもDWG KIAの後半の盤石ぶりに寄与したと考えています。手堅いローテーションと素早いマクロについていき、DWG KIAを崩し切るチームは出てくるのでしょうか。
T1
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シーズン後半の勢いに乗り、魔王復活なるか? Worlds3度優勝チーム
Alliyan:世界一有名なミッドレーナーである、Faker選手が所属するチームです。序盤は不安定でしたが、後半にかけて安定してきました。チーム構成はミッドとADCにハイパーキャリーを置くことが多いですね。そのため序盤が重くなる傾向にあります。毎回似通ったドラフトになるのも、T1の特徴のひとつかもしれません。
シーズンを通してパフォーマンスが安定していたサポートのKeria選手が、レオナなどのピックで、T1の重い序盤を支えていました。レオナのパッシブ「P – サンライト」の追加ダメージによるバースト力で、序盤の少数戦を下支え。トップのCanna選手も、得意チャンピオンのジェイスで結果を出し続け、チームの勝利に貢献していたのは素晴らしかったですね。
とは言うものの、T1の強みはボットレーンにあるのではないかと感じています。Teddy選手とGumayusi選手という2人のADCが、安定して自らの役割を全うしていました。ボットの安定により、ミッドのFaker選手にもゆとりが出て、チーム全体が安定したのではないでしょうか。そこが崩れなければ、T1は強いチームだと思います。心なしか、Pro Viewで見られるFaker選手の高速カメラ切り替えも、後半安定してきたような気がします(笑)
Fakerの凄まじいカメラ移動は、ミームにもなっている。
Gen.G
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果たしてカリスタは開くのか? 石橋を叩いて勝利を狙う王道構成チーム
Alliyan:ADCのRuler選手を核として作られたチームです。2018〜2019年にかけて、Ruler選手以外のスターティングロスターを総入れ替えして今の形になっています。構成の特徴は、集団戦に寄せたきれいなスケール構成。ミッドのBdd選手の得意ピックであるアジールがそう見せているところもあるかも知れません。
チームの核であるRuler選手が、非常に強力な選手です。カリスタが徹底的にバンされます。シーズン中の試合だけになりますが、この夏は46試合中、実に39試合もカリスタがバンされました。この3年間ですと、約80%前後バンされています。Ruler選手が恐れられていることの証左だと言えるのではないでしょうか。
Gen.Gは、石橋を叩いて叩いて、叩きまくる戦い方をします。そのため、試合時間がとても長くなる傾向にあります。ゆっくりと安全に試合を進めれば必ず勝てるという構成を作り、そしてそれを貫き通すだけのフィジカルも持ち合わせています。
気になるのは、シン・ジャオの存在です。シン・ジャオの分断と、「R – 三日月槍守」中のアグロ引きに、ADCのダメージが多く吸われて苦しむシーンが、競技シーン全体で目を引きました。プロテクトADC構成を取ることの多いGen.Gも例外ではありません。シン・ジャオはWorldsにも登場する可能性が濃厚だと私は見ていますので、「お願いRuler」をしたときにどのような影響が出るのか、注目していきたいです。
LoL忍者:Gen.Gのようなスローゲームを好むチームを崩すには、どうすればいいのでしょうね。
Alliyan:そこでRiotが切り札として仕込んできた面白いピックがドレイヴンだと思うのです。ドレイヴンは、パッチ11.18において、「R – 死の車輪」で敵の体力がドレイヴンの現在の名声スタック数以下になる場合は、その敵にとどめを刺すという、特徴的な変更を受けました。果たしてドレイヴンをピックするチームがあるのか、暴れることができるのか。ワクワクしてしまいますね。
ドレイヴンは、スノーボール性能が非常に高いマークスマン。
Hanwha Life Esports
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レーンマネジメント世界最強ミッドレーナーの恐るべき牽引力
Alliyan:あのソロキュー・ゴッド、Dopaをして、「レーンマネジメント世界最強」と言わしめたミッドレーナーChovyの力で、奇跡的にWorldsへと駒を進めたチームです。
レジェンドクラスのADCであるDeft選手が精彩を欠いていたという声もありますが、実はチーム内ダメージシェアは30.2%。これはRuler選手の31.3%に迫るレベルで、Worlds出場選手で30%を超えているのは、Deft選手とRuler選手の2人だけなんです。ドラフトでトップに有利ピックを渡すも崩されてしまい、そのしわ寄せがDeft選手に来ていたようにも見えました。
YoHan選手から替わったジャングルのWiller選手は、ヴィエゴとリー・シンは良いです。トップのMorgan選手は、カミールは良い。問題は、それらのチャンピオンがバンされた時、または、取り上げられてしまった時。その問題をどう解決するかで展開が変わっていくように思えます。シーズン中は、明確な解答が出せたようには見えませんでした。トップの安定択が一気にナーフされたので、新たな運用に期待したいですね。
LoL忍者:トップのMorgan選手がほとんどのシナリオにおいて崩されてしまうのがHLEの大きな課題に思えます。
Alliyan:ただし、タンクメタが帰ってくれば大きく変わるチームだと思います。パッチ11.19では、サイオンがバフされました。期待を込めて見ていきたいですね。
LPL – 中国
Alliyan:LPLは、アグレッシブにどんどんファイトを起こしていく傾向がある、華やかなリージョンです。観戦初心者の方でも楽しみどころが分かりやすいのではないかと思います。
Edward Gaming
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隙らしい隙が見当たらないLPL 2021 Summmer王者
Alliyan:集団戦を見据えた美しい王道構成を好むチームで、トップ、ミッド、サポートが23歳と、ベテランが多く、ミスが少ないことが特徴です。終盤の有利を築く準備として、ドラゴンをかなり獲得するチームでもあります。
EDGの力点はボットにあると考えています。サポートのMeiko選手は23歳とLoLのプロプレイヤーとしてはベテランなのですが、今がキャリアのピークと言われるほど、優れたパフォーマンスを見せてくれました。持ち味は、やはりなんと言ってもアグレッシブなエンゲージ。レオナ、ラカン、スレッシュなどを華麗に操り、チームの勝利を導いてくれる選手です。
ADCのViper選手も、Griffin時代よりもプレイが成熟した印象です。一瞬で勝負を決する爆発力はそのままに、安定感が増しているのではないかと思います。
EDG Viperの凄まじい爆発力。
ミッドのScout選手のピックも光ります。プールが広い選手ですが、中でも今シーズンはルブランとサイラスのパフォーマンスが目立ちました。LPLの決勝では、ライズを駆使して圧倒的なパフォーマンスでチームを優勝に導きました。
ジャングルには、あの「Clearloveの再来」と言われる、才能溢れるジャングラーJiejie選手がいます。トップのFlandre選手も派手さはありませんが、安定したいぶし銀の選手です。高いレベルで隙がないチームに仕上がっていると感じます。
LPLの激しい殴り合い環境の中で王道構成を選択しても、終盤まで守り抜けるのは力量の証だと感じます。LPLで優勝して勢いにも乗っているでしょう。果たして、崩せるチームがあるのでしょうか。非常に楽しみですね!
FunPlus Phoenix
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圧倒的な火力で華やかに舞うWorlds2019王者
Alliyan:2019年のWorldsで優勝を果たしたチームで、当時のメンバーがほとんど残っています。FPXは、なんと言ってもその火力が魅力。試合時間が短い傾向にありますが、それはたくさんファイトを起こすからです。華やかなシーンが多く、まさにLPLの粋を集めたようなチームと言えるのではないでしょうか。
シーズン中少々苦しんだものの、ジャングルのTian選手の復活により、本来の実力を取り戻したように思います。また、トップのNuguri選手、ミッドのDoinb選手、ADCのLwx選手と、キャリー筋が多く、攻め手が多彩なのも大きな特徴です。
ただし、LoLというゲームの性質上、3キャリーは作れません。限られたリソースを効率的に投入しなければならず、2キャリーが限界となります。そのため、Doinb選手がガリオなどのサポーティブなピックをすることで、トップとボットという強力な両翼を支える戦術が光っていました。特に、ADCのLwx選手とサポートのCrisp選手による、アフェリオス+スレッシュを用いた強力なボットキャリー戦略が目立ちました。
トップのNuguri選手は、ご存じの方も多いと思いますが、稀有なキャリー能力を持ったトップレーナーです。レーンを壊してしまう力を持っています。Nuguri選手はDoinb選手と同様にプールが広いのもあって、共通のフレックスピックがバンされる場面が多かったように思います。
LoL忍者:Doinb選手のチャンピオンプールの広さは、ダークテクノロジーと呼ばれて恐れられていますよね。2019年のWorldsでは、ミッドでノーチラスをプレイしたり。
Alliyan:そうなんですよ。それに、Doinb選手だけでなくNuguri選手も支え役ができるので、Doinb選手がキャリーの筋も作ることができます。今夏ですと、Doinb選手のイレリア等がゲームを破壊するシーンが多く、敵側からするとバンピックが非常に難しいチームなのではないかと思います。
Doinbは、Worlds2021出場選手中、一番喜び方が嬉しそうな選手でもある。
Royal Never Give Up
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神出鬼没のサポートとUziの再来と言われる怪物ADC
Alliyan:伝説的ADCであるUziが在籍していたチームです。非常に完成度の高いチームで、ジェイス、ルシアン、ツイステッド・フェイトが、ほぼ確実にバンされます。トップとADCがキャリー筋となり、ミッドがそれを支えるタイプの王道構成を好みます。そうした構成の利点を高い水準で発揮できるのは、サポートのMing選手の下支えが大きいのではないかと感じています。
LoL忍者:Ming選手のどんなところがすごいのでしょうか。
Alliyan:Uziが在籍していた当時、RNGは彼のお眼鏡にかなうサポートを求めて、4〜5人のサポートを雇っては解雇することを繰り返しました。その試練を経て残ったサポートがMing選手です。
Ming選手は、総じて能力が高い選手なのですが、とにかく寄りが早いです。相手ジャングラーの位置を高い精度で予測し、先回りしてロームしたりします。ゲーム理解度が高いから、そうしたムーブが可能なのでしょうね。サポートがそういうアドバンテージを取ってくれるのは、チームにとって大きな利点なのではないでしょうか。RNGにしかない武器だと思います。
LoL忍者:Uziの再来と言われる、GALA選手も気になります。
Alliyan:GALA選手は、もう名実ともにUziの再来と言ってもいいのではないでしょうか。メンタルはUziよりも安定している感すらあります。眉一つ動かさずキャリーしていく姿には痺れますね。トップのXhaohu選手も言わずもがな強力ですし、見どころ満載のチームです。
LNG Esports
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ミッドの成長により大きく進化した上半身型チーム
Alliyan:ミッドのIcon選手の成長により、とても良いチームへと変貌を遂げました。以前は、Icon選手がスローしてしまうことが多く、キャスター陣からも嘆息が漏れていたんです。Icon選手が安定した結果、上半身が強いチームになったように思えます。トップのAle選手とミッドのIcon選手が組んでセットアッププレイを行い、それがひとつの転換点になるようなシーンが多く見られました。
そして、すべての間に立って支えているのがジャングルのTarzan選手というイメージです。ポジショニングが絶妙で、リスクのある立ち位置に体を入れてファイトを支え、生還するシーンがよく見られました。危険な立ち位置をキープできるから、相手のADCがダメージを出しづらくなるんです。以前のキャリー一色のジャングラーから、より味のあるうまさに成熟した印象ですね。
ただし、トップのAle選手の得意ピックであるヴィエゴが、レーン向けのナーフを受け、さらには、2番目に使用率多かったカミールもナーフされました。得意ピックが取れないとなると、Icon選手とのセットアッププレイにも影響が出るかもしれません。また、ボットの安定択であったヴァルスも3連続ナーフを受けました。どのようにしてWorldsパッチに適応してくるのか、とても楽しみです。
LEC – ヨーロッパ
Alliyan:G2 Esportsが支配していた時代は、ユニークなピックや構成で勝ち抜いていく面白いリージョンでした。今はそれぞれのチームカラーが出ており、過渡期にある印象です。
Fnatic
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※写真のロスターは春の時点のものであり、現在はトップ:Adam、ジャングル:Bwipo
死なないADCと言うことを聞かないサポートを擁する殴り合い上等チーム
Alliyan:Fnaticは、ゲームテンポが早く、圧倒的な攻撃力で殴り勝ちを狙っていくチームです。見どころがわかりやすく、観ていて胸が高まります。
なんと試合開始直後、カメラが切り替わる前から殴り合いを始めてしまうFnatic。
この夏から、かつてトップを務めていたBwipo選手が、ジャングルに転向しました。一時どうなることかと思いましたが、これが見事にピッタリとハマった印象です。
ADCのUpset選手も素晴らしい選手です。この選手の強みは、とにかく倒されないこと。他の4人が倒されてしまっても、一人でトコトコと帰ってきたりもします。もちろん、圧倒的にダメージを出せる選手です。しっかりキャリーし、なおかつ倒されないので、シャットダウンゴールドをばらまかないという大きな強みを持っています。
サポートのHylissang選手は、「味方の言うことを全然聞かない」などと言われることもありますが(笑)、彼に対するスレッシュのバン率は80%前後。それだけ警戒されているサポートなのではないでしょうか。
Bwipoに替わったトップの新人Adamはとてもアグレッシブな選手。ですが、倒されやすいという特徴もあります。チームカラーにはフィットしている印象がありますので、どう仕上げてくるか楽しみですね。
MAD Lions
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LEC 2021 Summerで優勝した駆け引き上手の試合巧者
Alliyan:MAD Lionsは、LEC 2021 Summerの優勝チーム。トップのArmut選手と、ミッドのHumanoid選手の能力が高く、後半にマクロ的な駆け引きを狙っていくところが魅力のチームです。
ミッドのHumanoid選手は、この2年で劇的に成長しました。FnaticのNisqy選手が、Humanoid選手をお手本にしているという話もあります。
動画では、Nisqy選手がHumanoid選手のことを「ヨーロッパ最高のミッドレーナー」であるなどと述べている。
トップのArmut選手は、実力もさることながら、見た目も可愛いマスコット的存在でもあります。彼が目立つシーンがあると、Twitchチャットが大騒ぎになります(笑) 実際に、Armut選手が活躍して、駆け引きが可能になることが多い印象です。Nuguri選手、Khan選手などの強敵にどこまで組み付けるか、注目したいですね。
アグレッシブなのがMADの魅力ですが、その分序盤の失敗も多い印象です。LECではカムバックして後半まで持ち込めることも多かったのですが、そのスタイルがLCKやLPLなどの強豪リージョン相手に通用するのかどうか。 アグレッシブにリスクを取りに行ったときの裏目が重くなるのがWorldsです。どこまで彼らの持ち味が通用するのか、楽しみですね。
Rogue
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ドレイヴン出るか? くじ運がとことん悪い速攻型チーム
Alliyan:Rogueは、オールラウンダーな速攻型のチームです。マクロが美しく、素早いことが特徴です。ドラゴンをあまり獲らず、その分タワーを早めに獲得していき、ドラゴンソウルコンテストの前に試合を畳もうとするところにも、特徴が出ているのではないでしょうか。
ドラフトを通じて、どうしても有利な部分と不利な部分が出るのがLoLというゲームの特徴ですが、有利な場所を活かして柔軟に試合を作っていけるのがRogueだと思います。ジャングラーのInspired選手が優れているという点もあるでしょうし、チーム全体でコンセプトにきちんと合意できているという点もあるかもしれません。
多くの選手がキャリー筋になることができます。春はADCのHans Sama選手、夏はミッドのLarssen選手のキャリープレイが目立ちました。Larssen選手は、もともとオリアナなどのコントロールメイジが得意だったのですが、今夏は、ルシアン、ジェイスなどの、いわゆるレーン強者のピックも見られました。
ADCのHans Sama選手は、春ほどの勢いは見られない印象ですが、パッチ11.18でバフを受けたドレイヴンは、Hans Sama選手のポケットピック。一気に警戒されそうです。今夏もオフメタにも関わらず、バンされるほど恐れられていましたから。
Worldsの展望
LoL忍者:ありかとうございました。では、Worldsの展望についてお話を聞かせてください。
Alliyan:我らが日本の代表チーム、DetonatioN FocusMeの活躍を心から願っています。MSIでは世界に大きな衝撃を与えてくれましたからね。今回も大変期待しております。
その上で、世界の優勝候補と呼ばれるチームにも目を向けてみたいと思います。
まず、昨年優勝したDWG KIAから。崩しどころが殆どない最強チームですが、パッチ11.18の変更が刺さってしまっている感があります。それは、ジェイスとヴァルスのナーフです。トップのKhan選手は今期ジェイスが最多使用で、ADCのGhost選手はヴァルスが最多使用でした。他にもRNG、LNGなど、ヴァルスをボットの安定択としていたチームは少なからず影響を受けるのではないでしょうか。
次に、識者の方々に優勝候補と言われることの多いFunPlus Phoneix。しかし、彼らの覇道を支えてきたアフェリオス、スレッシュ、ジェイスのナーフが刺さってしまっている印象です。トップのNuguri選手の今期最多ピックはジェイスでした。サポートのCrisp選手の最多ピックもスレッシュでした。
そう考えていくと、チャンピオンプールで最もナーフの影響を受けていないのは、実はT1なのではないかというアイデアにたどり着くのです。ADCのGumayusi選手が今シーズン一番使っていたジンクスにバフが来たのも追い風と言えるのではないでしょうか。
毎回、Worldsの度に、Faker選手が登場するオープニングアニメーションで血がたぎります。今年はやってくれるのでは、とワクワクしてしまうんです! ドラマチックな展開を、ぜひ見せてほしいですね!
魔王復活なるか?
LoL忍者:ありかとうございました! おかげで、Worldsをより一層楽しめると思います。LoLファン一丸となって、この最高のお祭りを楽しみたいですね。
いよいよ本日Worlds2021開幕でござる。
コメント
ryzefakerのgifマジで強そうですき
これは神域の解説
LoL忍者:毎回、微に入り細を穿つような解説動画に驚いています。
ここアリヤンの日本語チャレぶりに合わせて忍者が頑張った感が伝わる
他のリージョンあんまり見てないからありがたい
普段リーグ見れていないので勉強になった。サンキューアリヤン
この日をずっと楽しみにしてた。
頑張れDFM!!応援するぞぉぉぉ!!
返す刀どこ?
二の矢どこ?
世界は強い!
でもDFMの躍進を期待しているよ俺は!
すいませんあのTSMの紹介はどこですか?
シーズン優勝して最有力と聞いたのですが
殿堂入り
WCS2021は本日10/5(火)より開催
日本時間で
20:00 HLE vs LNGが初戦でござる
24:00 DFM vs UOL
26:00 DFM vs C9
は見逃せないでござるね
LoL界の闇とLoL界の裏の夢のコラボ。これはLoL界の掃き溜めのよーどるとのコラボも待たれる。
それは絶対して欲しくないな…
誰も望んでないよそれは。。
これは不祥事起こしても信者によって揉み消されるコンビのコラボだから、そもそも嫌われすぎていてあることないこと言われるよーどるとコラボするのは流石に相手に失礼すぎるな
どちらかというと、期待されるのは信者に守られる繋がりで某公式キャスターとのコラボですよ
長いので3行でまとめてください
今夜8時から
Worlds始まるから
好きなチーム応援しろ
神域の記事書いて誇らしくないの
あああもう今夜かあああでござる
神域のきりたんすこ
返す刀がない-1919810点
返す刀兄ありがと~
めちゃ楽しみ
ライズが上がってきた理由は金銭効率の話もしないといけない
450BE
開幕相思相愛
GALAがUziの再来ってのはよく見るけど、実際そこまでかな?って感じはするな
昔からadcって集団戦まで空気な事が多いし、そのフェーズまでに試合の流れが決まってる事が多い
Uziはレーンからフィジカルで有利とっていくタイプだったけど、そのレーンで有利握れなくても集団戦で巻き返す事がそこそこあった
GALAもレーンからフィジカルで有利取りに行くタイプだけど、レーンで有利取れなかったら集団戦もズルズル負けてる印象ある
そもそもスタッツに関しては全く匹敵してないしな(これはUziがすごすぎるだけだけれども)。
GALAなめすぎ
ハンドスキルもそん色ないし 精神面含めたらuzi超えてるは妥当だよ
そもそもuziはチームが犠牲になってたし uziがチームより自分を優先するせいで負けることも多かった
uziがチームより自分を優先する←×
チームが何よりもuziを優先する←○
いやuziなめすぎだわ
あいつは選手引退したあと去年の全盛期Rulerを試合前の練習でボコってたし、GALAなんてまずviperにも劣ってるだろ
Uziが負けた試合なんて全盛期Fakerに阻まれた試合ばっかだぞ
galaよりuziがリソースいっぱい貰っているからだぞ
仲間の屍の上に成り立つKDAってソロQでもままあるよね
単純なスタッツ比較してもそれだけで強さが決まらないの奥深すぎる
このサムネはまじでなんなの?誰も気にならなかったのか
ありやんは選手の顔間違えてる動画が好き
この記事も内容がフワッとしてて好き
DK集団戦最強か?むしろRNGにそこで負けてたと思うけど
インヒビターのことをヒビター、パワースパイクのことをスパイクって言ってるのを見てから全く見てない
WCSのメタの考察ふわふわというか濁してない?
正直この人の動画はおもろいけど、考察はちょっと突っ込みどころ多いよね
ありやんの語る長文読んだ人偉すぎる